先週、勝ち方を覚えたばかりの韓国系アメリカ人が、再びV争いに加わった。

「先週、勝ててなかったらまた優勝を意識してまうところだけれど。先週、経験できたから。今週は優勝争いをもう少し楽しめると思う」と、今季最後の頂上決戦でも気負いもなく、66で回った。

前半5番で6メートルを沈めて、この日最初のバーディに弾みをつけて、そこから3連続バーディを奪った。
さらに後半すぐの10番は「難しいホールでも獲れたのが大きかった」と、通算7アンダーで首位タイに並んだ宮里を横目に見て「そうなんだ･･･知らなかった」と少し、思案顔でつぶやいた。

勝てば、逆転賞金王がかかる宮里。
「サトシや、ユウタや、優作も。その状況を知っているの？」と、言わずもがなのことを改めて確認して、ふうっとひとつ、息を吐いた。

今週は奥さまや、2人の子どもはもちろん、久しぶりに父や親戚のおじさんも応援に駆けつけ家族が揃った。
大会2日目には、やはり賞金王の可能性もあったチャン・キムが腰痛のために、無念の棄権をした。
先週のスンスの初V時もお祝いに駆けつけてくれた無二の親友。
「腰の状態は心配だけど、昨日の帰り際は思ったより明るかったから良かった。今週、また僕が勝てばきっと彼も喜んでくれる」と、スンスにもまた2週連続Vの快挙を待ち望んでいる人たちがたくさんいる。

「その中で、今週も勝てれば最高。優作とは昨日も一緒に回ったけど、明日も良いプレーをしてくるだろう。自分は、自分のやらなければいけないことをするだけ」と遠慮はしない。

• Ｓ・ハン
• Ｃ・キム