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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2017

暴風下で宋永漢(ソンヨンハン)が3打差首位に

エメラルドの海が、鉛色に沈んだ。潮位が増した海は、沖合で泡立つ波がはっきり見えた。激しい雨は真横から選手の体を叩いた。
正午時点の最大瞬間風速は、17.3メートルを記録した。
くの字にしなる椰子の木。
時々、選手の足もともふらつく。ほとんどない止み間を待って、打つのも怖い。
あまりの強風に、球が動いたという報告が、競技委員の無線に相次いだ。

「僕も11番のグリーンで動いちゃいました」と言いながらもヨンハンは、トレードマークのエクボを作った。
暴風並みの悪条件下で誰もがスコアを落としていく中で、ただ1人のアンダーパーを記録した。

この日最初のバーディは、4番のパー4で右手前のラフからチップイン。そこから耐えしのぐと、「速いグリーンは嫌いじゃない」と、10番では1メートルのチャンスが決まった。
「もともと僕は、低い球を打つから」と、それでもさすがにこの日の風は、「試合も出来るのかな」とそちらの不安でいっぱいでも14番では、右手前のラフから30ヤードのアプローチも入りかけ。
打ち上げの18番でも、手前のバンカーから危なげなく寄せて、最後のパー5で3メートルのチャンスを逃さず、最終日を前に2位と3打差をつけた。

昨年の海外初戦「SMBCシンガポールオープン」で、当時世界1位のスピースと競り合い、ツアー初優勝を飾った。その後も再三のV争いで、賞金4位で終わった。

2016年と比べると、本人には物足りない今季も、トップ10は4度あり、あとは次の2勝目を、成績一覧に埋めるだけだ。
最終日はいよいよ絶好のチャンスを前に「プレッシャーはない。明日も一つ一つ集中して頑張るだけ」。
大好きな日本のカレーチェーン店は、まだ沖縄で見つけられていないが日曜こそ、ここ一番のゴルフで頂点を掴む。

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