Tournament article
HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2017
宮本勝昌が63
「やってる人間は、そんな記録のことなんか考えていない。でも、50台は意識した」。
首位とは13打差の31位で最終日を出た時点では、思いもしなかった優勝にも「チャンスがあるかもしれないと思った」という。
実際に、13番のバーディで首位と3打差まで迫った。
「一番長いので10メートルくらい。今日は長短織り交ぜてチャンスが全部入った」。
暴風雨の前日3日目には「79」を打ち通算5オーバーまで落ちた。そしてこの日は「63」。昨日の自分に16打差もつけて、回ってきた。JGTO会長の青木功が全面改修に心血を注いだコースは天候や条件で、これほどまでに様相を変える。
「昨日は4番ホールで藤田さんは、7番アイアンでティショットをしたと言っていた。一方で、ドライバーで打つ選手もいて、それだけ振り幅がある。頭を使う。考えさせられるコース」と、難コースでベテランの経験を駆使して5位タイに食い込み「宮本には昨日のスコアの悔しさが、今日の火をつけたのだと思う。挑戦する気持ちが、良い形で出た」と“火付け役”の青木もこの日の「63」をたたえた。
しかし本人は、上がり2ホールの自分に怒っていた。
17番で、2メートル弱のパーパットを外し、最後の18番では3メートルのバーディチャンスを逃した。
「上がり連続ボギーを打った気持ち」。
サービス精神旺盛の45歳は、50台を出した際のコメントまで考えていたというからそれだけの手応えを、実現できなかった悔しさは大きい。