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パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2018
石川遼がもみくちゃの最終日
「いや〜、なんか。18番上がって、もみくちゃになってる感じがすごい懐かしいなと」。
特に大阪の試合は08年に、やはりここ茨木カンツリー俱楽部で行われた同大会以来10年ぶりだ。
プロ最下位の第1組目から出たこの日は7時30分のスタートと早朝にもかかわらず、ひと目見たさに熱狂的なファンが早くから、入場ゲートに列を作った。
「限られた休日なのに、こんなに早起きしていただいて」と恐縮した。
今年から、主催者が始めた1組4人先着順のインサイドロープツアーはコースに入って9番グリーン横の総合案内所で6時30分から受付が始まる。
4時半から並んだという希望者には「門で並んでからの、ダッシュもある」。その光景が、石川には開場後の場所取りに急ぐオーガスタのパトロンの姿にも似て「マスターズみたいな感じ」とみごと、順番取りに成功して石川の組についてくれた方々は、確かに「アスリートみたいな人が多かった気が」と、その点でもつい笑みがこぼれた。
「それだけ応援も、期待もしていただいているというのを実感として感じられるのは、この上ない幸せ。応えられるようになりたい」と思えばこそ「昨日で優勝というのが終わってしまった感がある」。
この日は66とスコアを伸ばしても、遠くV争いにも及ばなかったことには「悔しい4日間になってしまった」と、頭を下げた。
今年は他にも、ファンと選手と一緒に盛り上がる17番パー3の「ザ・ギャラリーホール」や、表彰式後のギャラリー参加の打ち上げパーティなど、さまざまなイベントで男子ツアーを盛り上げてくださった。
主催者のみなさんにも、選手会長として頭が下がる思いだ。
ホールアウト後のスコア提出所で、パナソニック株式会社の津賀一宏・代表取締役社長としばし、話し込んでいた。
「遼くん効果で今年は2万人を超えるギャラリーのみなさんが来てくださった」との謝意に恐縮した。
今年、選手会として発売をスタートしたサイン用のピンフラッグの売れ行きも好調で、「今週もたくさんの方が買ってくださったみたいで本当に嬉しい」。
思うような成績では応えられなかったがみなさんが、とっておきの思い出を胸に帰路につかれたのなら、新選手会長としても満足だ。