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ANAオープンゴルフトーナメント 2019
ゲンちゃんこと時松隆光が2打差の単独首位に
9番は、チャンスホールのパー5で1打目を左に曲げて、この日唯一のボギーは痛かったがその分、最終ホールで魅せた。
18番のパー4で、PWを握った残り107ヤードをピンに絡める鮮やかなバーディ締め。
本名・源蔵。登録名は隆光(りゅうこう)。時松が、ただひとりの二桁アンダーで、2位と2打差の単独首位につけた。
因縁の輪厚(わっつ)でまた一歩、優勝に近づいた。
震災で中止となる前年の一昨年は、最終日の最終ホールで追いつき、今平と池田とのプレーオフに突入。
1ホール目に今平を振り落としたが、2ホール目で時松も池田にあえなく敗退。
あのときの池田はけっして本調子ではなかった。しかし悪いなりにも勝ちきる池田の極意は、いたってシンプルだった。
プレー後に池田は言った。
「俺だって、流れが悪かったり、頭に来たりもするが、何かをしようとか、変えたりは一切ない。ひとつ無心になるというのはあるかもしれないが、頭にきたら怒るし嬉しかったら笑う。それだけ」。
見事なピンそばのバーディで勝負を決した池田。
あの戦い以来、何かと気にかけてくれる先輩を、時松は尊敬と親しみをこめて「大将」と呼ぶ。
「とても大将のマネはできないが、あのとき勝ち方を、間近で見せてもらった。今日はまだ2日目だが、とにかく明日は大崩れしないことが大事で、もし今年の最終日もまたそういう状況になれば、大将に少しでも近づけるように、と思ってます」。
大会の再開初年の2年越しのリベンジを、是非見せたい人たちがいる。地元発祥のビールメーカー「サッポロビール」のロゴ入り特注キャディバッグの使用契約を結んだのは昨春。
役員の方にゲンちゃんと同姓の方がおられるらしく、地元福岡でも珍しい名字はかなりさかのぼればルーツが同じで「元をたどればきっと親戚」。
武家の血筋をひくご縁で、喜んで支援を受けることになって2年目。
今週は、本当はすすき野に宿を取りたいところを飲めばあるだけ飲む酒癖を考慮して、ぐっと我慢で千歳に滞在。
「千歳にも、美味しいものがたくさんある」と、前夜の晩酌にはもちろん「サッポロビール」をオーダー。
ほろ酔いで帰宅すると、ぐっすり眠れた。英気を養った。
今週は、まだお姿を見ていないが「明日あさってと、もっと頑張れば、応援に来てくださるかもしれない。頑張りたい」。
スポンサーの関心も呼ぶ活躍を誓った。