Tournament article
ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2019
やっと勝った周吾。2週後のZOZOでは、賞金王の名誉挽回を目指す
11日金曜日の2日目。第2ラウンド最後の18番パー5で今平は、245ヤードから5Wで2オン。突如降り出した大雨の中でも冷静に、グリーン横のスコアボードで3人タイの首位を確認してから打った12メートルのイーグルトライをきっちりカップに寄せた。単独首位で抜け出したタップインのバーディが結果、勝利のパットになった。
2日目のうちに中止が発表されていた大会3日目は、台風19号の接近で、コース近くの宿で静かに過ごしていたところに、いきなり大量のお祝いメールが届いた。
「おめでとう」の、メッセージに「最初は何を言っているんだろう、と」。
慌ててJGTOのHPで確認して、最終日も中止が決まったことを知った。
やっと今季の1勝にこぎつけたが「前の日に決まったので。その時はあまり実感がわかなかった」という。
今季これまで2位3回。トップ10入りは、5試合連続で11度。勝てない日々に、やっとエンドマークをつけた試合は36ホールの短縮競技となった。規定により加算賞金は半分(1500万円、支給は主催者のご厚意により75%)でも、大会史上5人目の連覇で賞金ランキングは石川遼を抜いて、今季初の1位に浮上した。
「本当は、4日間で勝つのが気持ちよかったですけど、今年の目標は3勝。やっと1勝できた。去年もここで優勝してトップになったという流れだったので、今年もまたここから賞金王を目指してやっていきたい」。
台風一過の表彰式で、主催者から優勝杯を受け取り、やっと昨季賞金王の自覚も芽生えた。
「去年は、たまたま賞金王になった感じがあったが今年は2位に遼さんや、3位にワタナノンド選手、浅地選手(現4位)は今年2勝して勢いもありますし、レベルの高い選手が上にいる。手ごわいなという感じ」と、タイトル防衛への意志もおのずと強くなる。
大会の上位3人の資格で、2週後の「ZOZO選手権」の出場権も手にした。今季、海外メジャーは自身初のフル参戦を果たしたのに4戦とも予選落ち。最後の全英オープン後に「ネットで4つのメジャー全部、落ちたのは僕だけというニュースを見て恥ずかしかった」という。
「時差ぼけなのか分からないですが、いつも海外の試合で微妙にむくみとか、振っている感じが日本と違う。キレが悪くなったり、海外での体の調整がうまくいかない」。
その点、日本初開催の米ツアーなら「絶好調でいけるので、有利かな、と思う。できればトップ10を目指したい」。
2週後の”ホーム”で名誉挽回の活躍を、海外にもひろく知らしめる。