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TIチャレンジ in 東条の森 2019
15年前のパターでフィーリング復活!井上信が首位タイで最終日へ
ノーボギーで迎えた最終ホールはセカンドショットのミスで、この日初めてのボギーを叩いてしまい単独トップを逃してしまう、それでもこの厳しい暑さの中では上々のスコアだと言える。
ツアー通算2勝の実力者も今年の12月で45歳を迎えるベテランだ。年齢と共に変化する体に対して、スイングも変化させる努力をしている。
「スイングのスピードを抑えてみたり、色々やっているんです。こういうスコアが出るということは良い感じになっているとは思うんです。でも今日はショットが良くなかったですね」。
ショットの調子が悪い中でこのスコアを出せた要因はパッティングにあるとのことだ。
「この2年くらいパッティングの調子がおかしくて。なにかアドレスした時に気持ち悪い感覚があったんです。それで芯しか無いような小さいヘッドのパターを試したりして。そうしたら感覚が良かったので、何かないかなと思って昔のパターを探してみたんです。それで見つけたのが今使っているタイプ。ブレードのセンターシャフトで珍しいタイプだと思うんですけど、ヘッドが小さく軽めなのが今の自分に合っているんだと思います」。
パターの機能も進化し大型化する傾向があり、井上もそのタイプのパターを使用したが、逆にインパクトが緩むような感覚になってしまい、そこからフィーリングが狂ってしまったと言う。体の筋力や柔軟性は年齢と共に変化するかもしれないが、長年培ってきたフィーリングというものはなかなか失われるものではない。それを蘇らせてくれてのが15年前のパターなのかもしれない。
明日の最終日は若い選手との戦いになりそうだが、飛ばせば有利なコースではないだけに、グリーン上でアドバンテージを握っている今の井上には十分勝機がある。明日の最終日に2008年以来の優勝を狙う。