Tournament article
東建ホームメイトカップ 2021
おかえり、ヨンハン
韓国の宋永漢(ソン・ヨンハン)が、帰ってきた。
2018年シーズンを最後に、2年間の兵役に就いていた。
昨8月に任務を終えたが、コロナ禍の真っただ中。
年内は、日韓ツアー共に出場の機会もなく、ひたすら母国で”リハビリ”の日々。
「兵役中もゴルフができたのは、半年に一度の休暇のときくらい」。
2年間、ほぼクラブが握れなかったにも等しく、試合勘もほぼゼロまで落ちた。
「以前の状態に、なんとか戻りたいと一生懸命でした」。
ようやく今週、2年ぶりのツアー復帰の機会を得ても、その直前には海外渡航者に義務付けられた2週間の隔離。
3月28日に来日して都内のホテルから、一歩も出ずに過ごした。
「ゴハンは朝も昼も夜もデリバリー。部屋で、軽く体を動かすくらいで食べて、寝て、食べて、寝て…。太ったかも??」。
やっと缶詰め明けは、4月12日の月曜日だった。
松山英樹の快挙を見届けて、宿を出てきた。
13日の火曜日にはデービッド・オーや、張棟圭(ジャンドンキュ)、トッド・ペクらと雨の中、本当に久しぶりにコースを回った。
「なかなかまだ前のとおりとはいかないし、不安はいっぱいですが、ここからだんだんもとに戻していけるように。ゆっくり頑張っていこうと思います」と、りゅうちょうな日本語には、ブランクの影響はまったくなし!
陸軍では厳しい訓練に耐えたが終わってみれば、「あんまり、前と変わっていないかなあ…」と、照れ笑い。
「僕も遼と同い年。もう今年30歳になりますし、体には気を付けて、頑張らないといけません」と浮かべた微笑みも、2年前とちっとも変わらない。
それと、ちなみに「まだ独身ですよ…!」…とのことです。
おかえり、ヨンハン!
昨年、コロナ禍で開催された5試合は、渡航規制により結局ほとんどの海外居住選手が出場できなかったが、今週はヨンハンをはじめ、19年賞金2位のショーン・ノリスら19選手が参戦。
次週の「関西オープン」以降はさらに増える見込みで、徐々にだが、男子ゴルフもコロナ以前の形に戻っていけそうだ。