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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2021
今野家の秘蔵っ子。大喜の覚醒はあるか
24歳の今野大喜(いまの・だいき)は前半インの伸び悩みを、後半アウトで一気に解消。4番から4連続バーディで爆発した。
2日目の「67」で首位と4差の7位タイに浮上した。
師匠は、伯父でツアー通算7勝の今野康晴(いまの・やすはる)。伯父の活躍で、ゴルフに興味を持ち、大学も同じ日大へ。
幼少期から、影響を受ける。
今も指導を受けるが、最近、ちょっぴり伯父離れ。
「おじさんの言うことは、間違ってない」。
だけど、人それぞれ体格や、体のつくりに合ったスイングがあると知ったのは、今年2月。プロコーチの”ノリーさん”に習い出してから。
「ベースになる股関節が右向き人と、左の人がいて。伯父さんは右だけど、僕は左。だから僕は左を軸にしたスイングがいいんだ、と。伯父さんに言ったら、ふーんそうなんだ、って。いいんじゃないって」。
新たな取り組みにも理解を得られて、調子は上向き。
先週は、さらに固めるきっかけも得た。
現地待機で繰り上げ出場を待った「中日クラウンズ」。
19年のAbemaTVツアーの賞金ランキング18位の資格で本格参戦する今野に、ぎりぎりチャンスは来なかったが、初日の中止で開幕が1日ずれた金曜まで会場に居座り、ベテランの谷口徹から、貪欲に吸収。
「一緒に練習ラウンドしていただいて、ショートゲームを習ったり、今週はキャディさんまで貸していただいた」と、喜ぶ。
谷口の専属をつとめる高田侑佑さんが、ボスの休みに女子ツアーに出稼ぎに出ようとしていたのを引き留めて懇願。
谷口にも快諾を得て、今週限りのタッグを実現させた。
たとえば、537ヤードの6番パー5は、自分だったら迷わず1Wを持つところを「2日間ともレイアップさせられて、バーディですから。やっぱりさすが。自分が緊張する場面でキャディさんも緊張されるとピリッとなるけど高田さんはそういうタイプじゃない。リラックスしてやれている」と、感謝する。
今野のような、これからの選手にこそ活躍が期待される選手会主催の初トーナメントで「自分が盛り上げる立場にあるか分からないけど、新規で試合をやっていただけるのはありがたいこと。バーディがたくさん出て、見ごたえもある。そこに自分もついて行けれるように頑張る」。
今野家の秘蔵っ子が、覚醒するか。