昨年覇者の金谷拓実が、賞金1位で事前の会見に臨み、「いろんな目標がありますけど、優勝すれば近づいてくると思うので、とにかく目の前の1試合1試合頑張りたい」と、意気込みを述べた。
大会は、ジャンボ尾崎(1996年3連覇)やウッズ(2005年)、ケプカ(2017年)らに続く連覇と、2013年の松山英樹に次ぐ、史上2人目のルーキー賞金王を狙うスーパー新人を、ホストプロらが取り囲む。
今週の優勝賞金3000万円を加えた単純計算で、逆転の可能性がある今大会主催のスリクソン契約選手は星野陸也と、稲森佑貴と、香妻陣一朗の3人。
1億267万7355円で走る金谷を、9603万9496円の3位で追う星野。
全米プロから全米オープン、全英オープンと東京五輪を経て戻った夏場以降、本人的には「上手くいかない試合が多かった」と、漏らす。
「心機一転、切り替えて、いい流れを作ってここで勝てたらなおいいかなと思います」と、気合いが入る。
ホストVは、ツアー通算2勝目を飾った2019年の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」ですでに経験済みだ。
「”2勝目”ができたら最高」と、悲願の賞金王へ道筋を描く。
プロ9年目の香妻は、7335万2792円でランク9位で迎えた。
他の選手次第とはいえ今週のホスト試合で逆転も、ありえる。
「もちろん、狙えると思っています。ここで一発勝てばチャンスも出てくる」と、こちらも虎視眈々。
鹿児島県出身だが、中2からここ宮崎県の日章学園で学び、高3時には「九州アマ」制覇。
「宮崎で育っていますし、宮崎の方々に成長した姿を見せたいという思いが強い」と話す。
昨年大会は、前週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でツアー初優勝を飾ってせっかくの”凱旋出場”も、無観客での開催だった。
例年、ボランティア活動や、観戦で会場に来てくれる母校の生徒さんたちも「先輩にお祝いしたかったのに」と、とても残念がっていたそうだ。
「今年は土日にまた来てくれるんじゃないか。先輩として頑張ってる姿を見てもらい、刺激にしてくれたら」と、香妻も楽しみにしている。
また、大会初日は主催者が計画してくれた「医療従事者感謝day」。
関係者もギャラリーのみなさんにも、みんなで青色を身につけ医療の最前線で戦うみなさんに、日頃の気持ちを伝える日と位置づけている。
「本当に感謝を持ってプレーしたいですし、大変な中で大会を開催していただけることにも感謝を表すプレーができればな、と思います」(星野)。
スリクソン契約プロは、みんなお揃いの青色ウェアを着用してプレーすることにしているそうだ。