2年ぶりに有観客で開催されたシーズン最終戦で、最終日の恒例行事も、2年ぶりに復活した。
出場選手が一堂に介す全員出席の表彰式で、選手会長が代表してマイクを握る。
1年分の感謝をこめて、挨拶する。
就任初年の昨年は、コロナ禍での無観客開催と、シーズン統合により見送られて残念だった。
今年は、まさに2年分の思いをこめてスピーチ。
時松隆光には、自身の任期を締めくくる節目のご挨拶にもなった。
昨年1月の就任当初は、マイクの前でいつもコチコチで、表情もこわばっていた。
敬語もうまく使えず、むしろ過剰に丁寧すぎて、身内を謙譲語で話してしまうなどして、スタッフにも何度か注意を受けた。
カンペも手放せず、最初はなかなか応用も利かなかったがいまはかなりこなれて今回も、主催者、関係者やボランティアさんと、何より1日2000人満員御礼のギャラリーのみなさんに心をこめて感謝と、来年の健闘を誓ったあと、「みなさん、メリークリスマス、そして良いお年をお迎えください」と、にこやかに締めくくった。
歴代15人の中でも、もっとも過酷なシーズンを務めた選手会長だったといっていい。
就任してすぐに、コロナ禍に見舞われた昨年は、トーナメントの中止が相次ぐ中、会議に会議を重ねて打開策を探り、再開後は海外選手の入国問題など、課題は山積みだった。
二足のわらじで奔走し、悲願の5代連続8人目の選手会長Vは実現できなかったが、それでも賞金ランキング23位(先週まで。結果25位)で、わずか30枠の試合に6年連続6度目の出場は果たせた。
通算1アンダーの15位タイで戦い終えて「課題が見つかりしたし、それに向かってどうしたらよくなるか。改善方法も見つかりつつ、試行錯誤しながらできました」と、今年最後の一戦で光も見えた。
会長職については、「選手の皆さんにいろいろ迷惑かけて、申し訳なかったこともたくさんあって、もう少しうまくできたんじゃないか」と、心残りも少し。
「みなさんに支えてもらった感謝と、申し訳なさですかね」と、この2年を顧みつつ「1月の改選まで精一杯つとめて来季は男子ゴルフの人気が出るように、自分のゴルフを極めていきたい」と、誓った。