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長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 2021
夢じゃない。竹安俊也が初Vにむけ首位と1差の好発進
プロ7年目の竹安俊也(たけやす・しゅんや)が初日を「66」で回って好発進した。
前日の水曜日にきゅうきょ、現地でメーカーさんに作ってもらったというマレットタイプのパターがハマった。
「昨日は大雨で練習ができなかったので、ぶっつけ本番の(使用)でしたけど、それが上手くいった」と、前半3番のOKバーディから5メートル、7メートルと立て続けに沈めて3連続バーディを記録するなど、グリーン上が好調。
ボギーなしの6アンダーで、回り切った。
ここから後半戦を賞金ランク103位で折り返す。
「今年はQTからですが、以前はシードを獲れていた時期があったので、シードを復活したい」。
2017年に初シードを獲ったが19年に陥落。
20ー21年のロングシーズンで、奪還を目指すが「ゴルフ自体はシードを獲っているときよりも、格段に上がっている」との手ごたえがある。
「緊張するほう」と、大事な場面に弱い一面があったが6月の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」では、週末限定でキャディをつとめてくれた同い年の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)に感謝。
「未来夢はマネージメントであったり、心の持ち方とかがすごい上手いので。僕の良いところ、悪いところを分析してくれて、それが今噛み合っています」と、いつになくハキハキと言った。
お父さんの教えで10歳からゴルフを始め、中3の2007年に関西ジュニアを制覇。
高校は、出身の兵庫県を離れて茨城県の強豪、鹿島学園に入り、3年時の全国高校選手権で優勝を飾った。
東北福祉大を出て2014年のプロ転向後は、先にアジアンツアーでシード入りを果たすなど、実力は十分ある。
「前は夢だと思っていた」というツアー優勝。
でも、堀川をはじめ、年齢の近い選手たちが次々と実現していくのを眺めるうちに「僕も現実にできるのではないか」。
次第に絵空事ではなくなってきた。
夏休みの間にテレビ観戦した東京五輪では、大学先輩の松山英樹に改めて感嘆した。
「一番期待されている位置で、あれだけプレーが出来るのはすごい精神力。持っている力もありますし、見ていてすごい感動しました」と感想は述べたが、本人には直接、伝えていない。
「連絡はまだできないです…」。
何か自身でも、報告できるものがなければ話も続かない。