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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2021
千代に八千代に5アンダー。プロ13年目、36歳の石田鈴千代に注目
プロ13年目の石田鈴千代(いしだ・すずちよ)は、インスタートの10番からいきなりピンチを迎えた。
「去年のコロナ禍で、打てるようにと練習した」というフェードボールがこの日は練習場から上手くいかずに、コースに出てからも、ティショットが左へ行きがちに。
出だしで池ポチャ寸前のボギーを叩くと、14番で今度は、ついに池ポチャボギーだ。
「1ペナで乗せて、なんとか1パットで上がれましたけど……苦しい展開」と、ここらでいったん理想は捨てた。
頭を切り替えドローボールで攻めだしたら、たちまちチャンスにつきだした。
15番で1ピンバーディを奪うと「もう1個、もう1個…と、流れに乗って、連続バーディが来た」と、折り返しの1番から4つ立て続けに7番では2メートルも逃さず、最後9番は、5メートルのバーディで締めくくって「67」。
5アンダーで、午前中のリーダーボードに載った。
お祖父さんは「鈴松(すずまつ)」で、お父さんは「鈴春(すずはる)」と、名前に必ず「鈴」をつけるのは、「先々代」からの流れ。
「千代まで続くように」との思いを託された”3代目”の「鈴千代」は、昨7月に待望の長男に恵まれて、4代目は「鈴親(すずちか)」と名付けた。
「自分の代でも継承できてよかった。千代に八千代に、千代(せんだい)続けさせてもらいたい」。
小、中までバスケットボールを続けたが、「ゴルフ好きのお父さんを喜ばそう」と、ゴルフ部のある高校に進学した孝行息子だ。
2008年のプロ転向からなかなか出場権には恵まれず、苦労は続くがコロナ禍で、自身もパパになればおのずと、「子どものためにも頑張ろうと思ってます」。
さざれ石も長い月日をかけて、立派な岩となる。