スタートの1番から連続バーディを奪うなど、雨中の難条件でも順調に伸ばしていたが、突如乱れたのは濃霧が出始めた終盤の17番から。
第1打を右に曲げてボギーを打つと、次の最後の18番も「修正できなかった」と、また右の林へ。
木々をかいくぐり、どうにか脱出したが、今度は逆サイドの左ラフに飛んだ。しかも、傾斜地のくぼみのライから寄るのかどうか…という大ピンチだった。
「最後にどうしてあんな右プッシュが…」と、しきりに首をかしげて「明日までに修正します」と、すぐに急ピッチの調整に転じた。
「誕生日よりもいいスコアで回りたかったんですけど、誕生日と同じスコアでしたね」と苦笑し、「最後に連続ボギーにならずに良かった」と、土壇場で1.5メートルにつける起死回生の1打に胸をなで下ろした。
前日12日の26歳の誕生日にお母さんが用意してくれていたのは大好物のチョコケーキだった。
「少し前まで2切れも3切れもパクパクいけたのに。昨日は1切れだけでもうお腹がパンパン。やっぱり26歳になったんだな…」と、妙なところで年齢を実感したが、残してきたおかげで今日もおかわりできる。
星野も翌週に、「全米プロ」を控えており、いろいろとせわしないが地元開催で、自身初の連覇達成は渡米前の必須項目だ。
前日にはギャラリーの方から誕生プレゼントの差し入れを受けたり、この日は遠く仙台から駆けつけてくださった方もいるといい、「いつも応援してくださる方々の前で、優勝できたら嬉しいですね」。
誕生日週の快挙なら、喜びも数倍だ。