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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2022

ハマグリ・あぐりが64

いよいよ真打登場だ。

プロ2季目の岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)が初のタイトル戦で2日目に「64」。

早朝6時20分からコースに出たこの日は、出場130人中もっとも早い3時前起き(注※JGTOスタッフ調べ)。

 難しい宍戸で寝不足も吹き飛ぶ8バーディと、ボギーは第1打を左に引っ掛けた7番のパー3だけ。

 

「ショットがとても良くて、昨日入らなかったパットが今日、入ってくれた」と好スコアに加えて、笑いが止まらないのは隣の迷プロキャディさんのおかげだ。

 

串田雅実(くしだ・まさみ)さんは「いい感じに適当で、会話はほとんど下ネタ。いつもの練習ラウンドのようにリラックスさせてくれた」と、通算8アンダーで暫定首位を爆走しても、肩ひじ張らずに「このコースで64を出せたのが嬉しいです」と、喜んだ。



 

日大2年時に、1学年下の桂川有人(かつらがわ・ゆうと)らと、ここ宍戸で行われたタイトリスト社主催の学校対抗戦に出場し、チームベストの「70」で優勝に大貢献したのが岩﨑だった。

 

大学寮では清水大成、木村太一と共に隣部屋にいた桂川は、きれいに整頓された岩﨑らの部屋に、いつの間にか自分のマットレスを持ち込みしょっちゅう昼寝に来ていた。

 実はちゃっかり「かわいい後輩」は、今季賞金1位で爆走中で、今は追う立場。

「めちゃくちゃ刺激。自分も頑張らないと!」。

 

ご両親の海外赴任時に生まれたひとつ上のお姉さんが「安珠(あんじぇ)」といい、その弟も「海外で通用する名前を」と、命名された。「亜久竜」は、ほとんどのプロ仲間がそのまま「あぐり」と呼ぶが、ごく一部の先輩プロには「ハマグリと呼ばれています」と、ニッコリ。

 

QTランク9位の今季初メンバーで初出場するこのJGTO主催のタイトル戦は、21回中10人と初優勝者が半数を占めている。

「僕も初優勝目指して頑張ります」。

ハマグリあぐりの反撃が始まる。

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