前日2日目に残した第2ラウンドと、第3ラウンドの計21ホールをこなしたこの日ほど「家が近くて良かったな…」。
コースまで車で10分の自宅通勤を感謝したことはない。
早朝4時起きで、コースに来て6時25分から3ホールをプレーし、いったん帰宅。
仮眠を取り、今度はちょうど正午スタートの第3ラウンドに合わせて、再来場。
「その間に家でごはんを3回食べた」と笑う。
「全米プロ」から1日36ホールの「全米オープン米国予選」でいずれも本選進出を果たして先週木曜日に帰国したばかり。
遠征の疲れか帰ってずっとお腹がゆるく、お母さんお手製のおかゆやおじやが程よく沁みて、日に日に回復。
「昨日まで体が動いてなくて、最近にないショットも出て大変でしたが今日は疲れも取れて、自宅から通える利点を生かせてよかった」と、午後からの第3ラウンドでは、ラフからチップインのイーグルを奪った2番を契機に5バーディ、1ボギーの「65」。
最後18番で、4メートルの下りフックを沈めるバーディ締めで、大学後輩の岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)と並ぶと、地元ファンからもうこれで勝ったみたいな万感の拍手が起きた。
会場の宍戸は高校時代から、よく米女子6勝の畑岡奈紗さんも交えて数えきれないほど練習を重ねた庭。
プレー後にコースの草野通朗・総支配人から改めて激励を受けるなど、「本当にお世話になっている。ここで、勝ちたい」。
長い1日の最後には思いをさらに高める吉報も受けた。
この日、隣の東コースで行われていたスナッグゴルフの「茨城予選会」で、星野が4年生まで通った笠間市立北川根小学校が優勝。
今週月曜日に、星野がBMWに乗って突如現れ、石川遼と木下稜介と宍戸で一緒にゴルフを楽しむ選手会のサプライズ企画で仲良くなった4年生メンバーの柴田愛未(まなみ)さんが、遅くまで残って星野に報告してくれた。
「それはすごいね、おめでとう…!」。
愛未(まなみ)さんは、最終日にもまた宍戸に来て出場選手と一緒に1番ティを行進するキッズイベントに参加してくれるそうだ。
「じゃあ、また明日会えるね」と、笑顔で約束していったん別れた。
今季は国内初戦から出場全5戦でトップ10を外さず、最終日もまた今季3度目の最終組でプレー。
「ここで勝てたら海外の試合にも行けますし、世界ランキングも上げたいですし、いろんなことがかかってくる。早く1勝したい」。
JGTO主催の今季のツアーNO.1決定戦で本人以上に、3度目の正直を待つ人たちがたくさんいる。