次週のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は、今季の勝者など、限られた選手にしか出場権がないため、今週の「カシオワールドオープン」が、賞金シードの決定戦。
来季の出場資格がある上位65人に入れる最終チャンスは現状、出場義務試合数不足に該当するスコット・ビンセント(賞金現在23位、有資格)と金谷拓実(同24位、有資格)と、朴相賢(同43位)と、黄重坤(同60位)とショーン・ノリス(65位)の5人を省いた賞金ランク70位のマイケル・ヘンドリー(豪)をボーダー線上にして競われる。
いま圏内にいる選手は今週で確実に、また圏外の選手たちには最後のワンチャンスを狙う。賞金ランキング。
今週の一発逆転に賭ける一人が今年の選手副会長で、ファンプロジェクト担当委員の中西直人である。
今季は、ショットで不振を極めて予選落ちが14回。
トップ10は4月の「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」の10位だけ。
2週前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で本当に久しぶりに上位に顔を見せて12位につけた。
ようやく調子が出てきたところで今週は、もう最終戦である。
現在の賞金ランキングは82位。
「今週は、やっぱりいろんな気持ちで一杯。頑張りたいな、稼ぎたいな、と思う反面、楽しみたいなという気持ちもあるし、そのためにはゴルフの調子を整えないといけない。不安はあります」と、複雑な思いをひた隠して、開幕前日のプロアマ戦ではゲストのおもてなしに全力投球。
ひときわ明るいラウンドレッスン会に、雨中のコースがパッと華やぐ。
せっかく上り調子で来た先週の「ダンロップフェニックス」は、冬のオフ合宿でもよく回らせていただくコースである。
「良い結果が出るんじゃないか…」と、期待外れの予選落ちにはやっぱりがっかりしたが、「最終的に落ち着くところは自分がどれだけ準備をしてこられたかどうか」。
先週末もベテランの堀尾研仁コーチと、専属の植村啓太コーチのWキャストに恵まれスイングのおさらい。
「このミスはこうなって、あのショットはやってきたことが、間違えではなかったよねというような。2人と会話することで確認できた。予選落ちは悔しかったですけど、その分良い準備が出来たよね、と」いよいよこの最終戦で出直しだ。
「このコースはかつて逆転した実績もある」と、18年の本大会で18位に食い込み実施前の“圏外”から初シードに飛び込んだ経験も大阪・岸和田出身のお祭り男の励みである。
「一番プレッシャーがかかるのは、開幕するまで。明日までにいかに準備ができるかというのがあるけど始まれば、やっぱり思いっきりゴルフを楽しみたいな」。
デザイン、製作といちから手がけるオリジナルウェアのメーカー名が「サンライズ」。
どんなにゴルフの成績が出ない時でもまず、男子ゴルフのためにと率先してファンサービスに尽くしてきた。
諦めない人のところに日は必ず昇る。