特別協賛の「マイナビ」が創業50年を迎えた。
とりわけ、井上信(いのうえ・まこと)には感慨深い。
2013年から、2つ下の矢野東(やの・あずま)と共に、同社契約のホストプロとして活躍してきた。
12月で49歳。「僕のひとつ“先輩”ですね」と、スポンサーに敬意を表し、「50周年おめでとうございます」と、祝辞を述べた。
2004年大会の初優勝から数えたら、もう19年目。
当時は、月曜日の予選会「マンデートーナメント」から優勝した史上3人目(現在5人)のプロとして脚光を浴びたが、2014年にシード陥落して以降は出場資格に恵まれず、今季4戦目の今大会も主催者推薦をいただいて恐縮。
「もう、2年くらい球が当たらない・・・」。
先日のQTも早ファーストで敗退している。
「今年は多分、これが最後の試合。この先も当分、出番がなさそうですけど、再来年はシニアデビューができますし。それにむけて、またちょっと頑張ってみようかな、と・・・」。
レギュラーツアーは諦めモードでも、ちょっぴり気になるのはお隣の視線だ。
今週、キャディをしてくれる宮﨑樹里さんは、来季の女子プロテストを目指す“ネクストヒロイン”で、井上が講師をつとめる女子ゴルファー支援団体「SーP0OL」の生徒さんのひとりである。
普段から、技術指導や、ツアーで戦う上の心構えを指導するてまえ、実戦の舞台で背中を見せるという使命がある。
「なんとか、頑張りたい」と、気を張った。
井上がゴルフを始めたのは堀越高校からと遅かったが、法政大学時代に「2回までの挑戦」を条件にプロテストを受験。
「そしたら2度目に合格しちゃったんです」と、踏み込んだプロゴルフ人生だ。
今年創業50周年を迎えたスポンサーのマイナビは、大手人材情報サービスの会社。
稼げない時期は、社長に「どこか紹介してください」と冗談まじりに転職のお願いしたこともあるそうだが、やはりゴルフ以外の道は考えられない。
「だって・・・他にできることってないでしょう?」。
今年25年目。
「やれるところまでは頑張ってみたい」。
どんな形でも、プロゴルフに関わっていきたい。