「パパは、パットが入ってない気がする・・・」。
父親の苦境は痛いほどに理解している。
それでも、今季10度目の予選を突破し、娘の前で奮闘したパパ。
「調子は良くなっていると思う」と、評論家みたいに言った。
翌週に控えていたこの「三井住友VISA太平洋マスターズ」と、父親の好相性も知っており、「来週、勝ってくれないかなあ・・・」と、何度もつぶやいていた。
本人の思いはもちろん、娘以上だ。
本大会は昨年まで21回出て、2位2回。トップ10は6回。
初出場は2000年。
「もう・・・23年前?」。予選ラウンドで回る大学後輩の蟬川泰果(せみかわ・たいが)は22歳。
「ギリギリ生まれたくらい?」と、43歳はくしゃっと笑う。
また同年は、やはり今週の予選ラウンドで一緒の大学先輩、谷原秀人と、東北福祉大の地元宮城県・仙台から、ここ静岡県・御殿場まで2人で車で初遠征。
「お金がないから、一泊3、4000円の民宿みたいなところに泊まってやりくりして」。8位タイの成績を残した。
翌2001年には最終日最終組でV争いも。
当時、最強の伊澤利光に2打差の2位タイと迫り、史上2人目のアマVかと大いに沸かせたりと思い出でいっぱいでも、いまだ優勝には至っていない。
その後、大学後輩の松山英樹(2016年)と、金谷拓実(2019年)が、当時の3人目⇒4人目のアマ優勝を達成し、谷原は13年と21年に大会2勝を飾っている。
「いいなあ・・・」と、思わずため息がでる。
「このコースで勝つと一皮むける。一流の明かしじゃないか。憧れの試合」。
でも、日本が世界に誇るメジャーリーガーも言っている。
「大谷くんじゃないけど、憧れを捨てて。アレにつながるように」。
阪神タイガースの快挙も引用して、初日は1差の4位タイ。
パパの好発進に喜ぶ娘の笑顔が見えてくるみたいだ。
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