長野と首位で並んで出たこの日は、2度池に。
最初は5番の2打目。
4オン2パットのダブルボギーで後退したが、後半最後の9番から3連続バーディを記録して、再び追いつく粘りを見せた。
1差で入った16番で今度2度目の池に入れたが、バンカーから地続きのエリアに転がり込んだボールは浅瀬の打てる箇所にあり、靴と靴下と、裾をめくり上げて挑戦。
水切りショットは「やったことがない」。初体験だった。
「たぶん60度じゃなくて、56か52で打つべきだった」と、脱出に失敗したウェッジ選択は次の課題に挙げるが、池ポチャのクラブ選択に悔いはない。
「あのセカンドは刻むなら4Iか5Iで、手前のエッジまでで、アプローチでバーディチャンス。スゴく悩んで、リスクはあったんですが、これから出て行く試合の中でいつか絶対に行かなきゃいけない時がくる。それをイメージしてやりました」。
未来を見据えた勇気の1打に、志の高さをこめた。
谷原と長野のプレーオフには入れなかったが、「最終日最終組で優勝争いをするというのは本当に勉強になることが多い」と、噛みしめる。
最後の18番グリーンに上がる時も、降りる時も、まっすぐな背筋を90度にたたんで深々と頭を下げた。
「今週はローピングが近くて。ギャラリーの方との距離が近いなと思いましたし、近くで応援してくれているという感じが伝わりました。それを実現してくれた選手会の皆さまや、準備に携わってくださった皆さまにも本当に感謝です」と、心を込めて謝辞を述べ、「このあとも全部この感じでトーナメントをやりたいなと思いました」。
選手会の主催試合で初出場の余韻に浸った。