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ダンロップフェニックストーナメント 2023

@杉浦悠太さんが3打差トップ。プロを眼下に「自分の力通りのゴルフができています」

伸び悩む松山英樹を逆転し、単独首位に立ったのは、QT受験を再来週に控えたアマチュア。

日大4年の杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)さんが、3つ伸ばして通算10アンダー。

プロゴルファーらに3差もつけて大会を折り返した。



この日は、松山に1差の2位から出て、いきなりダブルボギーを叩いた。

1番で、ティショットを右の林に打ち込み2打目が狙えず、木の下をくぐらせたショットは今度左のバンカーに行き、寄せきれずに7メートルを3パット。


「ボギーで押さえられた状況でした。本当にもったいなかった。焦りました」と、動揺しながら、すぐ連続バーディ。

2番で2メートルのチャンスを作ると、3番パー3は8メートルをねじ込んだ。


「調子は悪くない、という気持ちがあるので。曲がることを気にせずティショットができた」と、狭いところも怖がらずに振り切れるという1Wが武器だ。

「あ、もうよく見えちゃうので。そのたんびに見ています」と、リーダーボードで状況もしっかり把握。

「他の選手も伸びていないな、と分かったので。自分は伸ばしていきたい気持ちを変えずに」と、前半をイーブンパーで切り抜けると、後半3つのバーディで混戦から抜け出した。


3アンダーの「68」で回りきり、「自分としては評価は高い。特に最初にダブルボギーを打っても気持ち的にも立て直して最後までいいゴルフができてよかったです」。

初出場の難コースで、強豪らを眼下に見下ろし、自分を褒めた。


愛知県の出身で、お父さんの指導で3歳からゴルフを始め、福井工業大付属福井高校時代は、石川遼のファン。

日大に進学してからは、YouTuberとしても名高い先輩の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)を憧れのプロに加えた。


ジュニア期からツアーでも活躍し、3位に入った昨年の日本オープンでは、蟬川泰果(せみかわ・たいが)のアマ2勝目を目撃。

「自分もアマで優勝したい」という気持ちが高まり、今年9月のABEMAツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジ in ふくしま」では史上8人目のアマVを達成。

本大会の出場権を獲得し、宮崎に遠征してきた。


招待選手やトッププロらは、施設内の高層ホテルに泊まるが、杉浦さんの宿は近くのコテージ「ヒムカ」。

学生割りで「安くしていただいています」と、宿代を節約する分、「昨日はチキン南蛮食べました。今日は焼き肉」と、旺盛な食欲も、宮崎グルメで栄養たっぷり。


「この2日間は、凄いラッキーとかあったわけじゃない。自分の力通りのプレーができている」と、会心のゴルフを続ける。

憧れの松山には5打差もつけたが「まだ2日目ですので」と、きっぱり。メジャー覇者の猛追も、覚悟の上だ。

「きょうも大事なところ、難しいところで緊張しました。2日目でもそんななので。明日以降もすごくすると思うんですけど、それでも自信を持って頑張りたい」。

本大会でのアマ成績は、2012年に松山が記録した2位が最高。

22歳が50回の歴史を変えるか。

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