今年は大会のさらなる発展を期して、初の共同主管で行われることになった。
また昨年、比嘉が制した「Shinhan Donghae Open」は、韓国と、日本とアジアンツアーの3ツアー共同だった。
両国ツアーの歴史としても、これが2ツアー初のジョイント大会である。
記念大会の開幕を翌日に控えた14日、両ツアーの代表選手が一堂に会して記者会見が行われた。
韓国ツアーからは、日本ツアーで2勝の経験もある40歳の朴相賢(パク・サンヒョン)をはじめ、昨年覇者のリー・ジュンソクと、大会主催のハナ銀行所属の朴銀信(パク・ウンシン)と、同ハム ジョンウが参加。
選手がひとこと発するたびに、韓国から来日したたくさんの報道陣やスタッフから歓声や拍手が起こり、ホームなのに、アウェイみたいな会見場で、中島啓太(なかじま・けいた)と、蟬川泰果(せみかわ・たいが)の2人が日の丸を背負ってマイクを持った。
中島は先週、憧れの金谷拓実(かなや・たくみ)をプレーオフで破って、2週連続2位の雪辱を晴らしてプロ初Vを飾ったばかりだ。
いま、日本でもっともホットな男は、「大会に招待いただきまして、非常に光栄です」と、まずはクールな声で主催者に礼を述べ、「ナショナルチーム時代にも一緒に戦った韓国選手とまた一緒に戦えることがとても楽しみ。今週も優勝目指して頑張りたいと思います」と、2週連続Vにむけて熱い思いを語った。
蟬川も、「まずはこのような素晴らしい機会を与えていただきモチベーションが上がっています」と、大会に感謝し、「普段はなかなか戦えない選手たちとプレーすることで自分の力量が分かる。自分のベストを目指して是非優勝目指して頑張りたいと思います」と、抱負を述べた。
韓国メディアは、ウッズ由来の蟬川の名前についても調べ済みで、会見冒頭では「昨年、アマチュアとして2勝し、すでにプロで1勝するなどウッズ並みの活躍です」などと韓国語の紹介がつくなど、注目度の高さが伺えた。
また、中島と蟬川のライバル関係にもスポットが当たり「お互いをどう思うか」という質問も飛び出した。
中島の強さについて、「飛距離が飛びながらショット力も高くてオールマイティな選手」と表した蟬川は、「去年は自分がブレイクする形にはなりましたが、中島選手はジュニア時代から雲のような存在。今でもライバルというよりは、追いつきたい存在です」と、語った。
さらに3人同学年で、3週前の「ミズノオープン」では中島をプレーオフで破ってツアー初優勝を飾った平田憲聖(ひらた・けんせい)についても話題に触れて、「彼もひとつひとつの基礎レベルが非常に高い選手。それが活躍のポイントだと思っている」と、紹介した。
そして中島は、「タイガとは大学は違いましたがナショナルチームのチームメイトとして一緒に戦ってきて、いまこうしてプロでも優勝目指して頑張れているのが楽しいですし、タイガの存在は僕にとってのモチベーション。同年代の選手が優勝を目指して頑張ることで、少しずつ日本のゴルフ界も盛り上がっています」と、全力アピール。
いまもっとも勢いのある若い2人が日本を代表し、JGTOの現状を余すところなく語り尽くした。