地元出身の星野陸也(ほしの・りくや)が「開催前にお礼の気持ちを伝えることができてよかったです」と、恩返しを済ませて安堵した。
昨季日本ツアー賞金2位の資格で欧州・DPワールドの資格を得たが、優先順位はQT選手の次点で、初戦の中東から右往左往。
「開催直前に出場権が降りてくるので、先が読めなくて大変」と、てんてこ舞いの星野を手厚くサポートしてくれたのが、欧州・DPワールドツアーのスタッフのみなさんだった。
「出場権が降りてきたよとすぐに連絡をくださったり、急なホテルの予約や交通の手段など、本当にすごく親切にしていただいた」と、感謝する。
初の日本開催で、「今度は僕が」と、ホームでの恩返しを計画。
「今回の来日も、とても楽しみにしてくださっていたので。何か日本らしいものを」と、伝統高級和菓子店の羊羹と最中の詰め合わせをスタッフのみなさんへのお土産に持参。
段ボール3個分=50セットを抱えて大会本部を訪ねて、統括ディレクターのミゲルさんに改めて遠征時のお礼。
菓子折を差し出すと、すぐに封を解いてさっそく食レポし、「ベリーナイス!」と、大喜びをしてくれた。
「今大会に勝つと、2年のシード権が獲得できます。ぜひ今度は優勝者として戻ってきてくださいね」と、改めて励ましてもらって「嬉しい」と、感謝が増した。
開催コースのPGM石岡ゴルフクラブは茨城県笠岡市の自宅から車で30分ほど。
昨年11月に、ここで行われた「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」でツアー通算6勝目を飾り、今オフも日大後輩の清水大成や、大岩龍一と今大会の下見を兼ねて、回りに来たばかり。
コースのセッティングは欧州ツアー主導で行われるため、昨年大会とは違った攻め方も要求されると思うが「慣れ親しんだコースなのでプレーしやすい」と、地の利には違いない。
「上位でプレーできればヨーロッパのポイントランキングも稼げますし、優勝を目指してプレーします」と、気合いを後押しするのが、記録更新への挑戦。
先週の「関西オープン」で、石川遼がツアータイ記録の15ラウンドまで伸ばした連続60台記録を、星野は14ラウンド継続中で、「このコースならチャンスかなと思うので。4日間とも60台を目指して頑張りたい」。
欧州ツアーを制したのは、まだ青木功と松山英樹の2人しかいない。
歴史を変える4日間にする。