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日本プロゴルフ選手権大会 2024

ほのぼのから一変。プロ8か月目、杉浦悠太が挑む偉業

プロ8か月目の杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)が、初出場の「日本プロ」を首位のままターンした。


日大の大ベテラン倉本昌弘(1982年)や、池田勇太(2009年)らに続く大会初出場⇒初優勝に加えて、大会最速制覇の偉業をかけて週末に向かう。

大学2年時に「中部アマ」で回ったという難コースで2日目は6バーディ、1ボギーの「66」。
「ボギーが少なく回れたのが一番の成長」と、ニッコリうなずく。

9番では4メートルのパーパットを沈めてこの日一番長いピンチをしのいだ。
17番とで連続バーディを奪った16番では、起伏を読み切り10メートルのトライも決めた。

「前半はフェアウェイに行かなくて、全部長いラフに入って、全然グリーンに乗らなくて」と苦しい場面も「そこからアプローチを寄せて、頑張りました」と、通算11アンダーでいち早く首位獲りして、冷たい水を一気飲み。

猛暑で火照る頬を冷ました。

昨年11月のダンロップフェニックスで史上7人目のアマVを達成してすぐその場でプロになり、昨季は残り2戦を戦い、今年から本格参戦している。

転戦に備えて、シーズン直前に新車を購入したそうだ。

「まだ稼げてないときだったんですけど、4月に届きました」という“先行投資”は、開幕から5戦の連続トップ10で、あっさりペイ。
現在は賞金8位で、目標の賞金王獲りにむけて猛進しており、ビッグタイトルのプロ初Vで弾みをつけたいのはもちろんだ。

日大先輩の、プロ日本一を目の前で見たのは2年前。
ゴルフ部の活動拠点がある静岡県三島市で行われた2022年大会で、堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)が優勝。

    堀川が制した2022年大会。ゆーたを探せ

    当日は、たまたま合宿の入り日で、そろって学舎からの出発前に見てこいと監督に言われ、杉浦もチームメイトと一緒に会場のグランフィールズCCに駆け付けた。

    18番グリーンで見守り「カッコいい」と、ただ先輩の雄姿にほれぼれするばかりで「自分もいつかここで…、なんて思いながら見ていない」と、当時の心境を思い返して笑うが、その2年後に自らもプロ日本一を狙える立場にいることは感慨深い。


    大学同期で寮の同部屋、出利葉太一郎(いでりは・たいちろう)によると、普段はほわーんとした雰囲気だが試合になると一変。

    学生時代から、自分の世界に入るモード作りは群を抜いていたという。

    杉浦の首位獲りを見てからコースに出て、トップタイにつけた清水大成(しみず・たいせい)と蟬川泰果(せみかわ・たいが)も、それぞれ杉浦の才能をほめ、杉浦との3日目の最終組を歓迎していた。

    大会初出場⇒初制覇を達成した選手は、データの残る1985年以降でいうなら池田勇太ら4人しかいない。
    また、プロ12試合目の大会優勝なら、16試合目の池田を抜いて最速更新と、数々の偉業がかかるが2日目のプレーを終えたら一変、「優勝を目指すのは、ほかの試合と一緒です」と、いつものようにほのぼのしていた。

    <1985年以降に大会初出場⇒初優勝した選手>
    2021年 金成玹(キム・ソンヒョン)
    2015年 アダム・ブランド
    2009年 池田勇太
    2001年 ディーン・ウィルソン

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