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三菱自動車トーナメント 1999
昨年大会、プレイバック
初日。元プロ野球選手の藤池昇龍(ふじいけのぼる、プロ21年目の44歳)が、1 イーグル、10バーディ(1ボギー)、ツアー史上最小記録の60をうちたて首位に立ち、観客の度肝をぬいた。「夢じゃないかと頬を叩いた」と、記録達成に喜びを露にした。
2日目は、雨でスタートが3時間20分遅れ、日没サスペンデット。67人がホールアウトでできずに、翌日に持ち越しとなった。
前日首位の藤池は、暫定順位の首位をキープ。2位に通算9アンダーで丸山茂樹、ジャンボ尾崎は6アンダーで4位タイにジワリ、浮上し藤池にプレッシャーを与えた。
前日の残りホールを消化して、予選カットを行い、通算イーブンパーまでの66人が決勝ラウンドに進出。そのまま大会第3日がスタートした。
首位に踊り出たのは、細川和彦、桑原克典、谷口徹の3人。
藤池は、4位タイで、優勝圏内に踏みとどまった。
そして迎えた最終日。
最終組の細川、桑原、谷口のうち、桑原がまず戦線脱落。大会は、細川と谷口のマッチレースとなった。2転3転した展開は、17番で細川がバーディを奪ったことで、決着がついたかに見えたが、最終18番。
1打リードされた谷口が、5メートルものバーディパットを沈めたことで急展開。
「和製タイガー・ウッズ」と誰もが口にした派手なガッツポーズで、細川にプレッシャーを与えた。直後に打った細川の2.5メートルのパーパットは無情にもカップをはずれ、ボギー。瞬間に、通算16アンダーで、谷口の初Vが決定した。
大阪・PL学園時代、巨人の桑田、清原と同じ教室でイスを並べた。
「僕もいつかトッププロに」との誓いが、谷口に花を咲かせたのだった。