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フジサンケイクラシック 1999

初日、川奈のグリーンをモノにした2人

 川奈を制するためのキーワードは、海から吹き上げる“風”と、芝目がきつく非常に読みづらいといわれる“高麗グリーン”。
 快晴、微風(2.2メートル)と、“風”の影響はそれほどなかった初日。
 パターにひと工夫を加えて、善戦した2人を紹介しよう。
 4バーディノーボギーの安定したゴルフでこの日67。3位タイと好発進した溝口英二。
 これまで使っていた35インチのパターをリニューアル。
 「いままで35インチを短く持ってプレーしていたんだけれど、グリップを余らせていると体にひっかかってしまうと思い、2インチ短くしたらストロークしやすくなったんです。きょうはとにかくパットがよかった」とよみづらい川奈の難グリーンを次々と攻略。
 5番ミドルではピンまで2メートルを。9番ショートは10メートルを。14番ミドルは5メートルを。17番ショートはグリーン外にこぼれた第1打を、これまたパターでねじこみバーディ奪取。
 15番ミドルでは、ティショットが左OBゾーンまでわずか3メートルのピンチも、4メートルにきっちり寄せてこれを沈めてパーで切りぬけた。
 「でもまだ初日。ひたすらチャレンジしていくだけだから」と、淡々と語った。
細川と小山内  対するは細川和彦。
 普段使っているピンタイプのパターを、T字型にチェンジ。
 「先週から、よみづらい川奈では易しいT字型かな、と決めていた」とニヤリ。
 「T字は、かぶったり、開いたりといったストローク時のフェースの向きの異常が、一番わかりやすいんだよ」という。それに、ピンタイプだと、多少、スイートスポットをはずしても、ごまかせて打ててしまうという短所もある。
 「そうなると僕の場合、うまくヒットできずにショートして3パットとかが多くなる。カップまで届かない3パットは、次のティショットに響くんです。
 反対に、入らなくてもオーバー目にヒットできているのなら、それほどショックはない」。
 16番ロングでは、完璧なドライバーショットで残り218ヤードの第2打を、5番アイアンで打ってピン右3メートルに2オン。
 「ちょいスラ(ちょっとスライス目)」のラインを読みきってイーグルを奪うなど、初日4アンダーで溝口らとともに3位タイにつけた。
 「なんでもいいから勝ちたい。そのためには、川奈の“風”も味方につけてね」と細川。
 ツアー5勝目に向かって突き進む。

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