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日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 2000
「今日は場面が少なかった」
決着のついた17番ホールで横尾と並んでインタビューを受け、「今日はガッツポーズがあまり見られませんでしたが」の質問に谷口は、「今日はそういう場面が少なかった。でも今年は後半で盛り返したり、去年よりすんなり終わらせなかったからよかったと思う。来年こそ頑張りたい」と、気丈に話した。
だが、クラブハウスにあがってきたときには、谷口の目は赤く染まっていた。
昨年に続く2位。今大会に対する思い入れは人一倍強く、今年も走りこみをしてスタミナを作るなど、照準を合わせた末に、再び巡ってきたチャンスだっただけに、「勝ちたかった。今まででいちばん悔しい…」とうなだれた。
この日は、風速8メートルを超える強風下での戦い。
谷口の球はたびたび風に流され、バーディチャンスが作れない。前半に4アップを許してしまった。
「今日はミスが多すぎましたね」
だが、やはりそこはマッチ巧者だ。
第2ラウンドの8番までで、一挙に1アップまで盛り返すなど、粘り強さも見せ、横尾を苦しめた。
「あそこまで盛りかえすことができたから、残り9ホールが本当の勝負、とは思ったんですけどね。
頂点に立つというのは大変です」と、涙をこらえニドムの森を後にした。
★ 谷口徹のはなし
「今日は風が強かっただけでなく、巻いてもいたし、瞬間的にやんだりもして、非常に難しかった。…でも、それにしてもボギーが多すぎました。粘り負けです。今日はフィーリングが悪くて、それがショットにも影響していました。ミスが多すぎたことが敗因でしょう。今日のプレーを見る限り、あんまり成長はしてないね。4日間分のボギーを、今日全部出してしまった感じ。今日を今年1年分のボギーにしたいです。
やはりストロークプレーより、マッチに負けたほうが悔しい。今までで1番、悔しいかな、いろんな意味で…。
最近、優勝がなかったから