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日本オープンゴルフ選手権競技 2000

今大会初出場の川原希が大健闘

シード入りをかけて、懸命に戦う川原希

 2日目を1オーバーの72でホールアウトし、通算3アンダーで前日の首位をキープした川原希は、「自分がなんだか、『すごいことをしている…』というのはわかるんですけど、不思議と実感わかなくて…」と、戸惑う。

 今年から再開された今大会の1次予選、最終予選で、共にトップに立ってはじめて出場権を獲得した。
 小さいころからテレビや雑誌で見て、憧れ続けた大会だ。初日10番(インスタート)のティグラウンドに立ったときは「ツアー初競技のときと同じくらい、新鮮な緊張感があった」という。

 しかし、それもすぐに消えた。
 「歴史も伝統もあって、セッティングもすごく難しくて…日本オープンのすごさはイヤってほどわかってるんです。だけどなぜか、そういう意識が昨日の10番のティショットを打ち終わった途端になくなって、昨日から今日にかけて妙に1打1打に集中している自分がいました。
 プレッシャーを感じるとしたら、ティショットをなんとかフェアウェーに置きたいとか、そういうのだけなんです」

 4アンダー、首位でスタートした2日目は、前日のポカポカ陽気から一転、朝から冷えこみ、小雨もぱらつく難コンディション。
 寒さと風、たっぷりと水分を含んだラフの影響でコースの難易度がさらにあがった。
 川原も、「3パットひとつ(6番)、アプローチが寄らず入らずのホールでボギーにした」ものの、前日のフォローからアゲンスト風に変わり、さらに難易度が増した最終 18番パー4では難しいラインの1.5メートルを沈めてパーセーブするなど、前日にひきつづきパットが冴えた。
 通算3アンダー、首位キープ。

 3日目は、尾崎直道との最終組(今大会は決勝ラウンドから2サム)でのラウンドとなるが、「今年、出られる試合も残り少ないですし、この大会も、いつものトーナメントと一緒と思って、普通にプレーできれば」と川原。
 実は、本選の2週間前にも、ここ鷹の台を“視察ラウンド”して、そのときは5アンダーをマークしている。決勝ラウンドも、練習どおりといきたい。

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