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〜全英への道〜 ミズノオープン 2001

「エースより、今日のスコアにむかついて・・・」

今井は、ホールアウト後、仲間から次々とエース達成の祝福を受けるが、その表情もどことなく複雑―。
223ヤードの長いパー3でエースを達成した今井克宗

 ツアーでは、初のホールインワンを達成したというのに、今井は浮かない顔だ。
 3番ホールでの快挙を、報道陣に説明する様子もどこか上の空―。

 「カップインの瞬間? う〜ん、テイラーメイドのレスキューという17度の5番ウッドで打ったんですけど、それがすごく良いショットで、『長いパー3だけど、パーは取れそう』なんて思いながら、ティを拾い上げていたら、同じ組の芹澤さんが、『おい!入った入ったよ!』って・・・。
 まさか、と思って、ビックリしましたけどね・・・」

 浮かない顔の原因は、そのあとのホールでの、自分に対するふがいなさ。
 パッとの調子が悪く、再三のバーディチャンスが決められず、後半は3ボギー。
 「それでもう、自分にむかついてむかついて・・・。ホールインワンしても、気持ちは複雑なんです・・・」と、うなだれた今井。

 だが、テレビ放映のTBSから50万円、開催コースの瀬戸内海GCから20万円の“ご褒美”がもらえることを知ると、ようやく少し、笑顔を作って「あ、本当ですか。ありがとうございます。ちょっと気持ちが晴れました」と機嫌を直していた。

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