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アイフルカップ 2001

チャンピオンは台湾の林根基日本に来て5年目の初優勝に「すごくうれしい〜!!」

 ウィニングパットを決めた瞬間より、緊張していたかもしれない。
 故郷・台湾からやってきて5年。それほど不自由なくなったとはいえ、日本語での始めての優勝スピーチに、林根基(りんこんき)はためらいながら表彰式の壇上に上がった。
 満員の観衆に、まずは、
 「…ニホンゴ、まだあんまりうまくありません…みなさんホントごめんなさい!」と断ってから、
 「日本での初優勝、スゴクうれしいです。今日は暑い中、たくさん応援してくれてアリガト〜!」
 と続けてペコリ。大役を果たして壇上を下りると、心臓に手を当てホっ〜と撫で下ろした。ひょうきんなそのしぐさに、ギャラリーは大爆笑だ。

 いつもニコニコ、穏やかで明るい性格に、仲間の信望も厚い。
 プレーオフ2ホール目。バーディパットを決めて鈴木亨を退けると、同郷の葉彰廷や謝錦昇、盧建順らが18番グリーンになだれ込み、林の頭をポコポコと叩いて祝福。

 「本戦のピン奥からのバーディパットはね、みんなから“あんなに強く打っちゃあダメヨ!”って叱られたんだヨ(笑)」
 異国の地での転戦、互いに支えあう仲間からの祝福を甘んじて受け、「みんなほんとに良い仲間ヨ」としみじみ話すとき、林の笑顔はいっそう深くなった。

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