Tournament article
サントリーオープン 2001
◆ 今井克宗
思わず、持っていたクラブを落とし、両手を大きく掲げた今井。
満面の笑顔で、大歓声に応えた(=写真)。
8月に初挑戦した米ツアー『ビュイックオープン(35位)』のあと、体調を崩した。
今週も、この日朝の練習までは絶不調。
「ドライバーはチョロみたいのばっかり。パットもまったく入らない」
それが、半ば諦めモードでスタートした10番、11番での連続バーディに「なぜか、ぼこぼこ入っちゃって・・・。何が良いのか、さっぱりわからなかったよ」
半信半疑のままホールをこなしたが、18番のチップインで、ようやく目覚めた。
すぐ折り返しの1番では5メートルを決めて、「何か、確信がつかめた気がした」と、さらに順調にスコアを伸ばし、一時は、7アンダーで単独首位に。
しかし・・・。
気分良く最終9番ホールにやってきた今井、そこで地獄が待っていた。
残り100ヤードのバンカーに打ち込んだ第2打を、再び奥のバンカーへ打ち込んだあげく、そこから寄せきれずにピンを大きくオーバーして、パーパットは10メートル。
さらに、「手堅く2パットでいくつもり」のファーストパットが2メートルもオーバー。
返しのボギーパットも、またもや大きくオーバーさせて、ダブルボギーの締めくくりに「頭来た、今日はもう眠れない」と、ホールアウトして怒り爆発だった。
「このボギー、やばいよ。明日以降に響かなければいいけれど・・・」と不安を残す結果になった。
それでも、5アンダーは、ツアーで初の首位発進だ。
「明日は、手堅く。・・・とりあえずは、予選通過狙いでいきます」と今井は笑うが、今週は、地元・千葉での大会。初優勝を飾るには、願ってもない舞台だ。