Tournament article
日本オープンゴルフ選手権競技 2001
▼ 大会前日、トピックス 「何が起こっても動じない、つっかえ棒を立てておかないとね」
フェアウェー幅平均22ヤード、ラフの長さは12センチ。
そこから狙うグリーンは、平均400平方メートルという小ささ・・・。
この難コースを前に、昨年度チャンピオン・尾崎直道は、「何が起きても動じない我慢強さが必要」と言った。
「ここは、どんなに良いショットを打っても、最後のひと転がりで、グリーンオーバーとか、“あんなにうまく打ったのになんで?”というショックが、絶対に出て来るコースだと思うんだ。選手にとって、そういうショックが、一番、堪えるものなんだ。でも、ここではボギーは必ず出るんだと思って我慢強く、1打1打の大切さを感じながら、やるしかない。何事にも動じないよう、横につっかえ棒を立てて、プレーしなくちゃ(苦笑)!」
この日水曜日に降り続いた豪雨で、本戦に入れば、ラフはますます重く、クラブに絡みつくだろう。
「となると、余計にフェアウェーキープが、必要になってくるよね」と話す直道が、前日の練習ラウンドで、フェアウェーをキープできたのは、わずか7ホール。
「そのうち、半分もパーセーブできなかったんだよねえ・・・」と、ため息をつくが、苦労を承知で尾崎には、今週、難コース立ち向かわなければならないわけがある。
これまで、2連覇を果たした者は、昨年、一昨年の直道のほか、中嶋常幸(連覇2回)、宮本留吉(同)、セベ・バレステロス、尾崎将司らがいるが、3連覇を果たした選手は、まだいない。
今年、尾崎には、前人未到の大記録達成のチャンスがかかっているのだ。
「そんなチャンス、めったにないこと。・・・120%の力を出し切りたいね」尾崎が、渾身の力を振り絞る。