Tournament article
日本オープンゴルフ選手権競技 2001
「ピンを狙って、曲がったほうが納得がいくから」
狭いフェアウェーに深いラフ、その先に待ち受ける、小さなグリーン。
警戒して、ティショットを刻み、第2打以降は「グリーンのセンター狙い」、と多くの選手が口をそろえる中、友利勝良が大胆な攻めで、難コースに立ち向かっている。
「僕は距離が出ないんでね」と、謙遜しながらも、「グリーン真中を狙ってずれるより、ピンを狙って失敗したほうが、納得がいく」とは、自信の表れか。
この日、グリーンを狙った一番大きな番手は9番ホールでの、5番アイアン。難なくパーをセーブしたが、
「もし、ピン狙いでグリーンを外れたら? ボギーもしょうがない、という計算」と笑った。
この日初日は、尾崎将司とのラウンド。
「今日の目標は、ジャンボさんに必死でついていって、最後にちょっと勝とうかな」という予定。
先に行けばいくほど狭くなったフェアウェーに対処して、アイアンでティショットを刻む尾崎に対し、「僕のドライバーの距離は、ちょうどフェアウェーが一番、広い位置だから」と距離の短い14番パー4以外は、すべてドライバー、スプーンで攻めて、目標どおり、尾崎を3打のリード。
「今回は僕が、長いクラブで打って、ちょうどみんなといい勝負。球が、フェアウェーにある間は、けっこう、勝負できると思うんです」
他の選手が、慎重さを強調する中、47歳が、「イケイケ」ゴルフで奮闘している。