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マンシングウェアオープンKSBカップ 2001

「いろんな思い出、できますわ」

コースレコードの65をマークした井田安則

 初日は、3オーバの123位タイ。予選通過の圏外だった。
 「パター変えたら、ゴルフも変わるかな?」と、きまぐれに持ち替えたピンタイプのオデッセイ。
 「ヘッドとシャフトのバランスが悪いから」と2日目の朝、きゅうきょ入れ替えたロイヤルコレクションの「振り心地の良いドライバー」。
 この2つのチェンジで、井田が大変身。
 コースレコードの65をマークして通算4アンダー、13位タイに浮上だ。

 スタートの2連続バーディを皮切りに、打てば寄り、はずせば入れ、8バーディ、1ボギー。
 「今週は地元・関西での試合だし、今日は60台を出して予選くらいはなんとか通りたいなあと思ってたんですけどね。コースレコード更新なんてのは、初めてです。好スコアの要因? やっぱり、フェアウェーキープができたことかな」

 昨年、初シードを果たすも、「ショットが曲がりまくって」シード落ち。
 ツアー出場優先順位を決めるファイナルQTランクも54位とふるわず、これが今季ツアー初戦だ。
 前日水曜日に欠場を決めた真板潔の代打出場での快挙達成だった。

 今年のツアーが開幕したころは、「さみしかった」と打ち明ける。
 「去年、ほとんど試合に出られただけに、開幕のころに家にいてる自分に、改めてシード落ちが身にしみてね…。
 新聞とかテレビとかで、ほかの選手の活躍を見たいんやけど、でも、見たくないような…。見たらそれなりに参考になるとは思うんやけれど、なんかつらくてよう見れなかったね」

 子供と遊ぶことで気を紛らわせたりもしたが、「とにかく家にいる自分が嫌だった」と、試合に出られない間は、毎日午前中みっちり3時間のトレーニングで体を鍛え、“出番”に備えた。
 「おかげで、ショットに安定性が出てきたのかなあ…」と井田。

 因縁がある。
 99年の今大会。最終日、2位と2打差で迎えた17番でグリーン手前のグラスバンカーに打ち込みボギー。
 さらに、最終ホールでは池ポチャの『8』をたたき、ツアー初優勝は夢と消えた。
 「デサントでは、99年みたいなのと、今日みたいな良い思い出と…ほんま、いろいろ出来ますね」
 今年こそ、このまま勢いに乗って“最高の思い出”を作りたい

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