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フジサンケイクラシック 2001

「誰も僕に期待していないと思うけど・・・」

2位の小達敏昭

 思わず、こぶしを突き上げた。
 17番パー3。
 ティショットを左ガケ下に落とし、寄せきれず、8メートルを残したパーパットは、「右からの逆目、50センチ切れるフックライン。入れるつもりで打ったけど、まさか入るとは・・・」
 ボールは、小達の思い通りの放物線を描いて、カップに沈んだ。

 「17番は・・・そうですね。別に意識していたわけじゃないですけど、やっぱり、仇を取ったような気分かな(笑)」
 苦い思い出がある。
 94年大会。最終日、首位でスタートしたもののスコアを崩し、この17番ホールでは、4パットの『7』をたたいた。
 屈辱のホールでのパーセーブに、思わず力が入った。

 今週は、パットが好調だ。
 出会いから3年目になるコーチの内藤雄士さんのアドバイスで、先週から、パッティングのグリップを、ハンドアップ目に構えている。
 おかげで、ストローク時の手の操作がなくなって、シャフトが狙った方向へ、まっすぐ動くようになった。それが、この日の17番につながった。
 「あとは、ショットの安定さと、グリーンまわりがもうひとつ・・・。だから、誰も僕に期待していないだろうけど、なんとか頑張って、いいところにつけたいな」
 昔の憂さを完全に晴らすには、取り損ねたVを手に入れるしかない。

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