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住建産業オープン広島 2002
< 上位選手のコメント&トピックス > 「失うものは何もない!」
今季は、ファイナルQTランク9位の資格で、すでに12試合に出場しているが、うち、予選通過はたった2度。
先週までは、棄権が1回、予選落ち4回。5試合連続で、賞金を家に持ち帰っておらず、肩身が狭い。
「子供たちは週末、一緒に遊べると喜んでくれるけど、女房はやっぱ、機嫌が悪くて(苦笑)」
今季はダイドー静岡とフジサンケイの2戦で、初日に上位発進しながらも、2日目に転落し、ますます、居心地の悪い日々だった。
試合に出られないときは、所属の高根CCでキャディマスターとして働くが、やはり、“本業”で収入をはじき出し、威厳を示したいところ…。
この日は、7アンダーで3位タイからスタートしたものの、前日、左ばかり行ったショットが、今度は右にばかり飛び、二の舞か、とヒヤヒヤさせられた。
どうにかアプローチ、パットでしのぎ、上位での決勝ラウンド進出にひとまず、ホッと胸を撫で下ろした。
通算9アンダーは首位とたった1打差の3位タイ。ゴルフ人生初の優勝争いは、久保にとって、まだ未知の世界。
「こんな良い位置で、やったことがないから、いったい、自分のゴルフがどうなるか…」
不安を感じつつ、「心臓バクバクのプレーは、楽しみでもある」と、声を弾ませる39歳の苦労人は、
「失うものは何もない。とりあえずは、ベスト10入りを目指したい」
そのために、まずは左にばかりいくショットの修正で、「明日から、フェアウェーの真中を歩きたい」と気温28℃越える八本松の練習場で、汗を流していた。