Tournament article

住建産業オープン広島 2002

「6アンダー、でなくて良かった」

 3位タイ、久保勝美にとって不吉な数字

 この日の久保は、スタートから「フック球しかでない」
 もともと、「フック持ち」とはいえ、その度合いが、いつもより、きつい。打っても打っても、左ばかり。「修正も効かず」とうとう、諦めて、「右目狙いで、結果、目標方向に打つ」という策をとると、これがハマった。
 練習日は、3回、左池に打ち込んだ最後の18番パー4も、この日は、右方向のバンカーを向いて打ち、フェアウェーど真ん中。
 ピン左奥2メートルにつけた最後のバーディチャンスは惜しくも外して悔しがったが、
 「いつもは、ピンを狙って失敗していたけど、今日はショットが悪いから安全に、真中狙い。それがうまくピンに絡んだ感じ。…これまでは、無理してイケイケのゴルフばかりをしているから、だめだったのかもね」

 7アンダーでの3位タイには、「6アンダーでなくて良かった」と、妙なところでも大喜びだ。

 今年3月のダイドードリンコ静岡オープン初日。久保は、6アンダーを出し、4位タイつけておきながら、2日目に叩いて予選落ちをしている。
 また、5月のフジサンケイでも、初日に6アンダーで首位タイ発進したものの、2日目には39位まで転落。
 久保にとって、“6”は、不吉な数字というわけだ。
 「だからせめて、7アンダーまで伸ばそうと頑張ったんですよ(笑)」

 16番、グリーンから7メートルのチップインバーディも、ちょうど背後にテレビカメラが回っており、「良いシーンを、見せなくちゃ」と普段より、いっそう丁寧にストロークをした結果。
 今季は、ファイナルQTの資格で参戦している久保にとって、今週の成績は、いつもより倍、気にかかる。
 チャレンジツアーとQTで決められている出場優先順位が、今週終了時点で、組みかえられる。
 現在、同ランク34位の久保は、「もう、少しでも稼いで、やっとかないと、秋の後半戦に出られなくなっちゃうから」
 もう、2日目であっけなく転落という失敗はしたくない。最後まで、上位に食らいついていくつもりだ。

    関連記事