Tournament article
ダンロップフェニックス 2002
「最終日はデュバル、タイガー、中嶋、これ最高だね」
先週は、風邪ひきで背中を痛めながらも、今季2勝目。
48歳の底力を見せつけた中嶋だが、今週に入っても、まだ体調は万全とはいえず、大事をとって今週は、夜行列車での宮崎入りとなった。
以前、風邪をひいた状態のまま飛行機で移動をして、ひどい目にあった経験が、あるからだ。
気圧の影響で三半規管がやられてしまい、しばらく耳鳴りがやまなかった。
「だからね、今週は月曜の朝8時に、東京からのぞみで京都まで出て、そこから寝台特急の個室Bで移動。宮崎には、翌日の朝10時に着いたよ。夜行列車なんて、26年ぶりくらい。思ったより良く眠れたし、何より、とてもロマンチックな雰囲気を味わえた。気分はオリエントエキスプレスだね(笑)」。
旅気分を満喫し、先週の疲れも少しはリフレッシュできたようだ。
バンカーが各所に増え、「難度が上がった」(中嶋)今年のコース。
「ハザードを気にせず打てるホールは、1番、9番、12番と15番しかない。ティショットの精度がこれまで以上に、求められる」と厳しい戦いを予想しつつ、翌初日のデュバル、ジャンボとのラウンドには「いやあ、最高に楽しみだね」と、胸躍らせている。
今週、世界ランキングが、前週の92位から72位へと、大きくジャンプアップ。
来年のマスターズ出場権のランク50位内も見える位置に、「夢が、夢でなくなってきた」と、声を弾ませる中嶋。
今週、2週連続Vを達成すれば、その夢実現の可能性も…。
「最終日は、デュバル、タイガー、中嶋の組み合わせでV争い。それで勝てたら、最高だね」。
口調は冗談めかしたが、48歳は、本気だ。