Tournament article
久光製薬KBCオーガスタゴルフトーナメント 2003
『戦える状態になってきました』通算8アンダー、単独4位の東聡
“負い目”があると、「それだけでダメになるのがゴルフというスポーツ」が、東の 持論だ。他の選手より飛ばない、体調が悪い・・・。どれかひとつでも懸念材料があ る と、「集中するどころではなくなってしまう」というのだ。
怪我に悩まされてきた。一昨年前は手首、昨年は腰。そのせいで、95年に年間4勝で賞金ランク2位、翌96年はマスターズにも挑戦した男が、ここ数年は優勝争いにすら 加われなかった。
まずは体の“負い目”をなくそうと、専属トレーナーをつけてこの1年間、ケアに務 めてきた。故障箇所の治療や、正しいストレッチ、トレーニング法をみっちり教わ り、「おかげで、まったく不安がなくなったんだ」戦える体が、整ってきた。
もうひとつの“負い目”は、新しいクラブが解消してくれた。今年から使っているブリヂストンのMR23。以前よりも20ヤードも飛距離が伸びて、「今週も、これまでに 行ったことのないようなところまで、飛んでいる。だから、必然的にスコアが出てく れるんだ」とニヤリ。
この日2日目は、5番で6メートル、14番で4メートル18番で2メートルのバーディを入れてノーボギーの69。通算8アンダー単独4位は首位と2打差。「あと2日間もそれな りの結果が出てくれるんじゃないかなってね、とても楽しみにしているんだ」サングラスの奥の目が、チカリと光った。