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アイフルカップゴルフトーナメント 2004

プロ6年目の前田雄大(ゆうだい)が4位タイ浮上

「あまり心に波を立てず・・・」
プロ6年目の前田雄大(ゆうだい)が4位タイ浮上
はじめてクラブを握ったのは、10歳のとき。自宅近くの千種川の河川敷で、たまたま 拾ったピッチングウェッジがきっかけだった。それから2年間、毎日のように河川敷 に行って、そのアイアンで球を打った。
そのうちソールも磨り減って、とうとうシャフトも折れてしまい、父親にねだって新 しいクラブセットを買ってもらった。それが前田の、本格的なゴルフ人生の始まり だった。
兵庫県の赤穂中学校卒業後にプロを目指して研修生になり、99年にプロ転向を果たし てから5年。
今季ファイナルQTの資格でようやくツアー本格参戦にこぎつけたものの、開幕から9 試合で予選落ちが続いていた。
趣味は、マインドコントロール。本を読んだり独学で、試合に出られない時期からプ ロとしての心構えを勉強していたのだが、実践となるとそう上手くいくものでもな い。
「ゴルフの調子は悪くないのに、何がいけないんだろう・・・って、最近までかなりヘ コんでいた」と、打ち明ける。
そんな前田が、いよいよ7月のウッドワンオープン広島で決勝への扉をくぐることが できたのは、加瀬秀樹のアドバイスがあったからだ。
その週の練習ラウンドで悶々としていた前田に、「ツアーでの、気持ちの持ちよう」 を分かりやすい言葉で教えてくれた。「それで、吹っ切ることができた」と今週の、 3試合連続の予選通過につなげたのだった。
いちどきっかけをつかむと「波に乗れる」。この日3日目はドライバーショットが不 調ながら、アプローチ、パットでスコアを作った。
あがり2ホールでは、6メートルと3メートルのチャンスを沈めて2連続バーディ。66で まわって通算7アンダー、4位タイ浮上に「今日はうまいこと、やれました!」と、 久々に笑みがこぼれ出た。
この日のラウンドでつかんだのは、「あまり心に波を立てず、平坦な気持ちでプレー すると良い結果が得られる」ということ。
「明日もこの気持ちをキープしたい。順位を意識した途端に、ひゅ〜っとおっこっ ちゃう気がしますしね」。焦らず騒がず、平常心を決め込んで自身初のトップ10入り を目指す。

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