Tournament article
コカ・コーラ東海クラシック 2004
今井克宗「最後くらい、カップに届かせよう」18番のバーディパットで細川に追いついてプレーオフ
13番で、13メートルのバーディチャンスを3メートルもショートさせて3パット。細川に並ばれた。
さらに逆転を許した直後の16番パー3で、細川がピン手前3メートルにつけたとき、「これで負けた」と、いったんは勝負を諦めた。
だが目の前で細川が、その絶好のバーディチャンスを外したとき、
「まだ、可能性はあるかもしれない」。
もういちど、気持ちを奮い立たせて1打ビハインドで迎えた18番は、第2打を手前8メートルにつけた。
バーディパットを打つ直前、我知らず、キャディの小田美奈さんにつぶやいていた。
「絶対にこれ、入れなくちゃ」。
「そうですね」。
「最後くらい、カップに届かせよう」。
鬼の形相で読んだラインは、カップから1メートル以上も切れるスライスライン。
思い描いたとおり、ボールがど真ん中からカップに沈んだとき、小躍りしながら今井は思った。
「これで2位以上は確定! あとはダボでも、何でもいいっ!」。
良い意味での開き直りが、このあとの好結果を生んだ。