Tournament article
アイフルカップゴルフトーナメント 2005
高橋勝成「良い成績で、子供たちの気持ちに報いたい」
長年、腰から足にかけて、時には歩くのも困難なほどひどい痛みを抱えていたが、神戸在住のトレーナー・松下高司氏のケアで、快方に向っている。
それに伴い「ショットのときの、ぎくしゃくした動きがなくなってきた。思い切った動きができるし、ゴルフをやってて楽しくって仕方ない」。
この日2日目はボギーなしの6アンダー65をマーク。通算8アンダー、6位に浮上だ。
賞金ランクによるシード権を失ってから7年。今季は『1973年ツアー制施行後の生涯獲得ランキング上位25位内』という資格で戦っているが、この適用は1回限り1年間のみ。
「レギュラーは今年で最後、という覚悟はしている」とは言うものの、このままでは終われない、という思いもある。
最愛の息子を失って悲しみのドン底を味わったが、新しい生きがいも出てきた。
今年1月9日に、息子の名前を冠した高橋主催のスナッグゴルフ対抗戦『第1回勝紀杯』を開催したのだが、一周忌の翌日となる来月10日には、その第2回大会を予定している。
参加の子供たちは「今でもスナッグをしていると、勝紀君のことを思い出す」と、言ってくれる。
その優しい気持ちに、父親として少しでも報いたいと思っている。
「“本番”までに、自分も本業で良い成績を出して子供たちを喜ばせたい」。55歳にして、ツアー通算11勝目をあげれば、息子への何よりの供養にもなる。
写真=手にしているのは、7月はじめに行われたスナッグゴルフの全国大会『スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ』に参加した子供たちが書いた感想文。その中に、勝紀君の思い出を書いてくれた子がいて、それを読んだ高橋は感無量「いまでも、覚えていてくれることが本当に嬉しい」と声を詰まらせた。