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つるやオープンゴルフトーナメント 2005
龍けん(4アンダー3位タイ)「僕も優勝できるかも、なんて」
折りしも、芸能界では俳優の松平健さんが歌い踊るサンバがブーム。
「“マツケン”と語呂も似ているし、これで行こう」と、いまの「龍けん」に決めた。
メルボルンにあるインターナショナルパシフィックカレッジを卒業間近の2000年に、留学先だったオーストラリアでプロ転向を果たした。
そこで、個性豊かな選手たちと戦っているうちに、「僕も、ファンがわっと沸いてくれるような個性のあるプロになりたい」と考えるようになった。
名前を変えたのも、そのいっかん。また昨年、参戦していたアジアンツアーで仲良くなり、やはりユニークな登録名で戦っている“すし石垣”のアドバイスでもある。
日本ツアーはまだ出場4戦目。
初めて呼ばれたインタビュールームでは「緊張してます」とはにかみながらも、コース入りした18日(月)には山で拾ってきた竹に、買ってきた糸を垂らして近くのせせらぎで趣味の釣りを楽しんだ。
釣りあげた鱒は、「旅館に頼んで塩焼きにしてもらった」などと、遠征を楽しむ余裕もある。
小さいころから両親に、「自分には運があるんだ、と思いながら過ごしなさい」と言われてきた。そう言い聞かせることで、ますます良い運を呼び込めるからだ。
この日初日もいくつか、あった。
12番で、残り135ヤードの左足下がりの第2打を、9アイアンでチップインイーグル。前の11番では、バンカーからの第3打が同伴競技者のボールに当たって60センチについた。
「当たっていなかったら、すごくオーバーさせていたと思う」。ピンチもパーで切り抜けるラッキーもあって、4アンダーの好スタート。
このまま上位で2日目を終えたら、日本ツアーでは初の予選通過となるが、女子の横峯さくら選手と誕生日が同じ(12月13日)という縁で、「僕も今週、優勝できるかも、なんてね(笑)」。
実はひそかに、目標は大きい。
龍けん(りゅうけん、本名・龍顕一)
1979年12月13日生まれの25歳、福岡県出身。身長173センチ、63キロ。血液型B型。
洋菓子点を営む父・敏夫さんの手ほどきを受けて、13歳のときにゴルフを始める。
常連客から、「将来は、“ケーキ屋けんちゃん”になるか」とからかわれたりもしたが、敏夫さんに「おまえには、継がせない」と言われて断念。
大牟田高校卒業後、豪州にゴルフ留学した。
ブリスベンにあるインターナショナルパシフィックカレッジを卒業する年の2000年に、QTを突破してプロ転向。豪州ツアーに参戦していたこともあり、初日首位のポール・シーハンとも顔見知りだ。
日本での初競技は、2003年の東建コーポレーションカップ。同年のミズノオープンはマンデーから勝ち上がって出場を果たしが、いずれも予選落ち。
今年は、開幕戦の東建ホームメイトカップに出場したがやはり予選落ちしており、4試合目の今週は、初の予選通過がかかっている。
家族は父・敏夫さん、母・多衣子さん、弟の伸太郎さん。