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ザ・ゴルフトーナメントin御前崎 2006

すし石垣「みなさん、ごめんなさい!」

この日初日は7つもバーディを取りながら、“すしダンス”を披露したのは最終18番だけ。
ピン奥7.5メートルのバーディパットが「思いがけず入った」ことで、自然と体が動いた。この1シーンだけだった。

派手なパフォーマンスを期待するファンには少々物足りないかもしれないが、最近のすしはいつもこうだ。
それは、すし自身も自覚していて「ごめんなさい」と謝った。
「パフォーマンスより、成績が上がったほうが良いと思って許してください」と、頭を下げた。

6月からアドバイスを受けているトレーナーの教えだ。
プレー中に無駄な“気”を発散しすぎると、疲れるし長続きしないといったふうなことを言われた。

本人にも思い当たるフシがあった。

バーディを取ってすしダンスを披露したあと、次のホールはほとんどの確率でボギーを打つ。
「俺ってけっこう上手いはずなのに(笑)。どうしてかなあ・・・」とずっと思っていたが、どうやらパフォーマンスで無駄にパワーを使い果たしていたせいだったと気がついた。

それからは、“すしダンス”もほどほどに。
極力、気持ちを抑えながらプレーするよう心がけてきた。
「おとなしくしていたら、バーディのあとのボギーが減った」というように、この日初日はむしろ15番のボギーのあと、すぐにバーディが来る展開。

その分、コースマネジメントに時間をかける。
風向きやピン位置、距離感など綿密に計算を繰り返してから打つ。
「日本のコースは、攻撃するほど思わぬしっぺ返しが来るから。できるだけグリーンの真ん中を狙っていく。今週はそればかり気をつけてやっている」という。

今月、オープンウィークに行われたツアー外競技の北陸オープン。
大会の前週に、トレーナーの先生が「すし、おめでとう」と、言った。
その予言どおり優勝した。
先生によれば「ツアーの優勝も、もうすぐ」とのこと。
「自分でも、そういう予感があるから」。
この日初日の好スタートに“確信”が深まっていく。

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