Tournament article
アンダーアーマーKBCオーガスタ 2006
増田伸洋「これでOKと言ってもらえるのでは・・・」
今大会の特別協賛、株式会社ドームのみなさんの取り計らい。
「僕は呼ばなくても良いって言ったんだけど・・・(笑)」。
自分にかける、スポンサーの期待の大きさが否応なしに伝わってきた。
同社が日本総代理店をつとめる米国生まれのウェアブランド『アンダーアーマー』と、今季ウェア契約を結んだばかり。
大切なこのホスト試合で本人も、「勝って恩返しがしたい」。
強い気持ちで優勝争いに臨んだ。
この日のために選んだ大会テーマカラーの真っ赤なポロシャツは、そんな強い決意の表れ。
燃えるようなその色にも劣らない熱戦で、大会を精一杯盛り上げた。
特に後半は手嶋多一とのデッドヒート。
逃げる手嶋を、最後まで懸命に追いかけた。
17番パー3で3メートルもない絶好のバーディチャンスを外し、1打差2位のまま迎えた最終18番パー5は「バーディでは勝てない、というのが頭にあった」。
イーグルを狙いに行った第2打は「クラブの選択ミス」。
いちど握った5番ウッドをまず、3アイアンに持ち替えた。
「・・・でも、この芝だと突っかかるかもしれない」。
考えた末に、さらに4アイアンに。
「・・・それでも、やっぱり突っかかってしまった」と痛恨の右OB。
「勝って恩返しがしたかったけど・・・」。
後悔は残るがその反面、「よくやった」という思いもある。
今年の大会テーマは「熱狂ゴルフスタジアム」。
会場中が赤く染まる中、最終組の手嶋とドンファンと、3人揃って白熱の優勝争いを演じることができた。
「これだけ盛り上げることができたら、OKと言ってもらえるのではないかな、と・・・」。
自分でもそう納得できる、この日のゲーム内容だったようだ。