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ANAオープンゴルフトーナメント 2006

原口鉄也「平常心で」

試練が、原口にかけがえのない友人と強い精神力を与えた。2000年に初シード入りを果たしたものの、直後に首の椎間板ヘルニアを患って、シード確保はおろか、出場権さえ持てなかった時期のことだ。

リハビリに通っていた病院で、大関・栃東関と格闘家の三崎和雄さんに出会った。
何度か顔を合わすうちにすっかりうちとけ、今でもひんぱんに連絡を取り合う仲だ。

「ゴルフも、いわば格闘技みたいなもの」。
底に流れる精神は同じと、大いに刺激を受けている。

三崎さんの「たとえ腕が折れてもリングに立つ執念」に、目を見張る。
先場所9日目から続いていた連敗を、この秋場所4日目に「10」で止めた栃東関。
先週のサントリーオープンに応援に来てくれた大関には前夜、すぐに電話をかけた。

「お互いに、平常心で頑張ろう」。

“平常心”は、目下2人の合言葉だ。
コースでも、調子の良し悪しに左右されずただひたすら自分の力を出し切ることに専念しよう、と改めて心に誓って好発進。

現在、1345万5094円を獲得して賞金ランクは47位。
シード奪回目前だがそのことはひとまず忘れて、静かな心で輪厚と向き合う。

原口鉄也
1974年7月27日生まれ、和歌山県出身。
小学5年までは野球少年。しかしヒジを壊して断念し、叔父がゴルフ練習場を経営していた関係で、すぐにゴルフに転向した。
那智中学時代の89年に日本ジュニア中学生の部で、さらに東京学館浦安高校の91年には、日本ジュニア高校生の部で優勝。
日大進学後の96年春に関東アマ制覇。秋には、日本アママッチプレーで社会人の強豪、木場本猛を4アンド3で下して優勝するなど輝かしい実績を残して、翌年秋のプロテストで一発合格を果たした。
2000年に初シード入りを果たすも、首の椎間板ヘルニアをわずらい、出場権さえ持てない時期から這い上がり、今年ファイナルQTランク19位の資格で2年ぶりにツアー復帰。
現在、賞金ランク47位につけて、シード復活も間近だ。
身長165センチ、体重80キロの体格ながら今週、輪厚の12番、17番で計測中のドライビングディスタンスで平均304.50ヤード記録して3位につける。

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