Tournament article
コカ・コーラ東海クラシック 2006
星野英正「みなさんの力で勝てました」
2打差で迎えた最終18番。
第2打は、またもや左のバンカー。池に向かって打つ30ヤードのアプローチ。勇気が試される。
しかし、この最後の試練も「17番のミスが、ちょうど良い練習になった」と、何食わぬ顔でピンそばにつけてパーセーブ。
2つ後ろの最終組を待つ間も余裕の笑みだ。
「2アンダーで終わった時点でもう、勝てるって信じていたから・・・」。
初優勝から3年。大勢の人たちに支えられてこの日を迎えた。
いつも、心を砕いてくれる用具契約先SRIのスタッフ。
コーチの江連忠。
デビュー当時から契約を結ぶ、マンダムの西村元延・代表取締役社長執行役員・・・。
前日3日目の夜には、わざわざ電話をくださった。
「体調が悪いようだけど、とにかく精一杯がんばって!」。
スポンサーとプロという垣根も越えて、親愛の情さえこもった励ましに、どれほど力づけられたことだろう。
そして、地元・愛知のゴルフファン。
気合のこもった声援に、どれほど勇気づけられたことか。
「・・・みなさんの力で、勝たせてもらえたんです」。
真摯に頭を垂れたチャンピオン。
この1勝で、ますます自信がみなぎってくる。
「まだまだ、勝てそうな気がしてきたから。これからは、勝って勝って勝ちまくる。そして、男子ゴルフ界の“宮里藍”になる」。
アマ時代に52冠。
あれから、さらに成長をとげた星野がジャパンゴルフツアーの救世主になる日は近い。