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セガサミーカップゴルフトーナメント 2006
<全英オープンNEWS>”タニハラ”の名前を世界にアピール。来年の全英オープン出場権も獲得した
2日目、3日目とバーディを奪った5番ロングではこの日はボギー。絶対取らなくてはいけない5番パー5でボギーを叩いた。その影響からか続く6番ホール、パー3ではダブルボギーで万事休す。
が、しかし、谷原は違った。今回一度もバーディを取ることができなかった9番、パー3でこの日2つ目のバーディ。12番、14番、そしてロングの16番でバーディを奪いこの時点で12アンダー。17番で一つスコアを落としたもののこの日一つスコアを伸ばし71のトータル11アンダーで5位タイでフィニッシュ。
82年の全英オープンで日本人最上位をマークした倉本昌弘の4位の記録を抜く事はできなかったが、それ以上に今回全英オープンで培った谷原の経験は何物にも変えがたいに違いない。
「悔しいのと嬉しいのと半々です。悔しいのは上がりホールで取れなかったのと17番でボギーを叩いたのと。嬉しいのは、途中崩れてよく巻き返してきたなと。崩れた原因は球を押さえつけようとし過ぎて捕まりすぎたのが原因でね。今日はどれがスーパープレーというのも無いし、とりあえず一生懸命にプレーして自分ができるベストのプレーを尽くした感じですね。6番のダボのあとは『また、ここからだ。とりあえずまずはイーブンに戻すことを考えた』。最後のバーディパットが一番悔やまれますね。読みどおり打てたんですが、最後フックし無かったですね。」
一番悔やまれる18番だが、谷原がセカンドを打ってグーリン近くによってきた時、全英オープン恒例の”ヌーディ”が登場。この緊迫した場面でもこの事件について谷原は「見れて光栄だなと思いました」と余裕のコメント。決してフル・ヌードの男性の影響でバーディが取れなかったとは思っていない。
この全英オープンという大舞台で5位に入った事に対して余韻に浸るどころか谷原の頭の中はホールアウト後すぐに「まだまだ、足りない部分があったので、明日日本に帰ってまた調整して。全然ショットがなっていないので、もっとショットの精度を上げたい。」と話す。
4日間のプレーに対しては「欲を持たずに、一ホールづつ大切にプレーすることを心がけました。」とあくまでも冷静に、高い集中力をキープしてプレーした。「昨年米ツアーでやってきてダメでしたが、意外と立ち直るのは早かったです。オフの間に米ツアーにいた時のことを考えながら、トリーニングだったり練習したり、本当に頑張りましたね。この一発だけで終わりたくないので、これを励みに今後もより上を目指して頑張りたいという気になりましたね。もっと練習すればもっと上手くなるんじゃないかなと思いましたね。平常心でプレーできた秘訣は周りに呑まれず集中することだと思いますね。昔は出来なかったんですが、経験を積んできて段々できるようになってきました。今回経験したことはコースの攻め方とか何処にボールを落としてどのようにイメージを出していくかという事ですね。また、米ツアーのQTにはチャンスがあれば挑戦しようと思います。日本に帰ってからの目標はもっと優勝することですね。米ツアーに行って貴重な経験をしてきてハングリーになったので行ってきて良かったと思います。もっとやらなきゃと思いましたね。今回の自分のプレーには満足しています。点数をつけるとすれば90点くらいですね。」
まだまだ谷原の持っているポテンシャルとずば抜けた集中力、そしてゴルフに対するマインドは十分世界で通有することを証明させた。更に今後、磨き続けられる谷原の心・技・体。
ジャパンゴルフツアーのレベルの高さを谷原が実戦で証明してくれた。
きっと日本人メジャー初制覇の朗報が届く日は近い。