Tournament article
フジサンケイクラシック 2007
石川遼くん「立山さんが500円って・・・(笑)」
ふいのお目当ての登場に、たちまちあたりは騒然に。
悪天候にもかかわらず、会場に足を運んでくださったギャラリーに、感謝の気持ちを示すサイン会。
立山に誘われて一緒に出てきたものの、ギャラリーのあまりの多さにたじろいだ。
「きゃ〜っ!」。
「遼く〜ん!」。
「かわいい〜っ」。
普段の男子ツアーではめったに聞かれることのない黄色い声援に、立山がすかさず突っ込む。
「はい、遼くんのサインが欲しい人は俺に500円払ってね。あ、あと1回『遼くん』て呼んだだけでも500円だよ」。
そんなジョークにその場はたちまち笑いに包まれた。
いつもの笑顔を取り戻した石川くんも、「こんなにたくさんの人に応援に来てもらったんだから。全員にサインをして日ごろの感謝を伝えたい」そう考えたのだが、スタッフに「それをすると終わるまで2時間はかかってしまうよ」と、言われた。
「明日も試合が残っているし、練習もしたい・・・。一生懸命ゴルフに集中するには、お断りするしかなかったんです」。きゅうきょ、子供たちだけ限定のサイン会となったのは、そんな理由があった。
サイン会のあと共同記者会見。終了後、その足ですぐに練習場に向かい調整に励んだ石川くん。
史上最年少優勝を飾った先月の日本ジュニアのあと、整体師の先生に教わったストレッチ法で体を入念にほぐすことも忘れない。
この日3日目の「予想外」のサスペンデッドで、最終日の残り17ホールに向けて、体を休めるには十分すぎるほどの時間が与えられたが「普段と違うことをするのは不安。休みすぎて、リズムを崩さないように。体調も万全に、いいプレーをして感謝の気持ちを示したい」。
15歳ならではの元気一杯のプレーが、何よりの恩返しと考えている。