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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2008

星野英正が2008年度のツアープレーヤーNO.1に!!

片山晋呉が大激戦を制した昨年大会。星野は病院のベッドの上にいた。原因不明の目の腫れとめまい。ラウンド中にもフラつきを訴えて「ゴルフどころじゃなかった」。

検査をかねて、緊急入院して3週間。
「みんなが優勝争いしているときに、寝てなくちゃならない…。悔しくてたまらなかった」。
特に、このツアープレーヤーNO.1決定戦に出場できなかったことが、何よりもショックだった。

「飛距離と、ショットの安定性と、球の高さと打ち分けを要求される。まぐれでは勝てない。高いレベルのオールラウンドプレーヤーでなくちゃ」。

それほどの難コースで、2004年に15位。2005年は4位。2005年は5位。
しかも2004年は16番で、ホールインワンも達成した。
立て続けに好成績をたたき出し、相性は抜群と自負する会場のここ、宍戸ヒルズカントリークラブでの初タイトルを狙っていたからなおさらだった。

結局、めまいの原因は分からないまま今も再発の不安におびえ、病院で処方された抗炎症薬が手放せない毎日だ。
ゴルフに関してなら揺らぎない自信があったとはいうものの、この週は連日の猛暑に極力、体力温存を心がけながらのプレー。

独走態勢に入っても、油断など出来なかった。「ここは、何があるか分からないコースだから」。
絶好調のまま最終日を迎え、「崩れる気がしない」と、どんなに自信満々で下位を突き放しても、一方で「負けるかも知れない」という不安は最後までつきまとった。

10番、11番での連続ボギー。
「特に難しいホールをパーで切り抜けたいと、手に力が入りすぎた」。
ショットのリズムも乱れていた。
そんな自分をたしなめて、その場で即座にスイングを立て直し、いよいよ迎えたウィニングパットは2.5メートルのボギーパットだ。
「このときようやく優勝を確信できた」という。

はたから見れば5打差のぶっちぎりVも、決して楽勝ではなかった。
「やっと“戦争”が終わったという感じ」。
ツアー屈指の難コースを相手に死闘を演じ、ほっと安堵のため息をついた男の目にはうっすらと涙が…。

今も闘いが続く原因不明の病には、「勝つことこそ薬になる」。
そして「こういう難しいコースで勝つことこそ、まさにNO.1。昨年、出場できなかったリベンジが出来ました」。
タイトルスポンサーのUBSグループの大森進・UBS証券会社社長より受け取ったティファニー社製のUBSトロフィを手に、歓喜の涙をそっとぬぐった。

  • 大会主催の(社)日本ゴルフツアー機構会長の小泉直より着せかけられた深緑のジャケットと
  • タイトルスポンサーのUBSグループの大森進・UBS証券会社社長より受け取ったティファニー社製のUBSトロフィを手にして…
  • 普段クールな星野には、めったに見られない満面の笑み…!!

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